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好きな人と過ごす時間は短く感じるものだ。
あっという間に夜になり夕飯もお風呂も済ませた。
今日だけじゃなくてこの先も何ヶ月かは一緒に暮らすというのに、こんな感じだとそれすらも一瞬で終わっちゃうんだろうなぁ…。
「伊野尾ちゃん、俺明日朝から仕事だからもう寝るけど…」
「あ、俺ももう寝るよ」
ああ〜〜〜!!
伊野尾ちゃんと一緒に寝るの緊張する!
俺ちゃんと眠れるかな…。
しかしいくら緊張するとはいえ、寝不足で明日の仕事に臨むなんて冗談じゃない。
とりあえず横になって目閉じとけばそのうち眠りに落ちてるだろう。
そう思ってぎゅっと目を閉じた時、隣にいる伊野尾ちゃんが俺を呼ぶ声がした。
「…へ、伊野尾ちゃん呼んだ?何かあった?」
「何かあったわけじゃないけど…謝っておこうと思って。グループに迷惑かけちゃったこと」
「迷惑って…今はそんなことより元気な赤ちゃん産むことだけ考えてればいいんだよ」
「…ありがと。…あ、今動いた」
「え!?ほんと!?触ってもいい?」
「いいよ。イケメンに撫でてもらえたら赤ちゃんも喜ぶね」
眠らなくちゃいけないということを忘れ、伊野尾ちゃんの膨らんだお腹を撫でたり、耳を当てたりしてみた。
「何か聞こえる?」
「…ううん。何も聞こえない。もうすぐ7ヶ月だっけ」
「うん。ここまで気が付かなかったの我ながらすごいよね」
「元々細いからお腹もそんなに出てなかったもんね。ゆったり目の服着ちゃうと全然分からなかったよ」
初産ということもあって伊野尾ちゃんのお腹が目立ち始めるのは遅かった。
最近になって漸くすぐに妊婦だということが分かるくらい大きくなってきたところだ。
会話をしていたらいつの間にか伊野尾ちゃんは眠っていた。
俺も早く寝ないと。
そんなに長く話してはいないからまだ充分な睡眠がとれる時間だ。
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JUMP の虜♪ - すっごく面白いお話ですね!続き楽しみにしてますo(^o^)o (2019年1月2日 21時) (レス) id: 5a3b5569f1 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - ハルさん» 全然です!!!!ハルさんのペースで大丈夫ですので楽しみにまってます(´∀`) (2018年12月15日 0時) (レス) id: 0f9f59db2d (このIDを非表示/違反報告)
ハル(プロフ) - あすかさん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!(;_;) しばらく更新停滞してしまっていますが、ちまちまと続きは書いているので近いうちに仕上げてアップできたらと思っています。お待たせしてしまい申し訳ないです… (2018年12月14日 23時) (レス) id: 63d9467158 (このIDを非表示/違反報告)
あすか(プロフ) - とても惹き付けられるお話で楽しんで読ませていただいています!大変だと思いますが、応援してます!! (2018年12月10日 0時) (レス) id: 0f9f59db2d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ハル | 作成日時:2018年4月4日 0時