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千冬side




翌日、俺はタケミっちの家に来ていた。

タケミっちの家をピンポンしたら、すぐに出てくれて、
第一声が

武道「千冬…、どうだった…!?」

だった。

その日はヒナちゃんも遊びに来てたらしい。
2人の邪魔したなら何だか申し訳ない。

『成功した…』

武道「よがっだー!!」

ヒナ「おめでとう〜!!」

ヒナちゃんも玄関まで小走りで来てくれた。

『ヒナちゃん…!ヒナちゃんもありがとう!』

ヒナ「いいのいいの!10年ってすごいねー!」

『いや、2人もでしょ……』

武道「10周年にプロポーズとかカッコイーなー!」

『もうやめろって…』

武道「ま、入れよ!色々聞きたいことあるし!」

『あ、うん、お邪魔します。』

タケミっちに案内されて、俺はタケミっちとヒナちゃんの
正面に座った。

ヒナ「ねえねえ、どんな感じだったの?」

『あー…』

武道「それ気になる!」

『学生時代の告白さ、佐藤に乱入されたって言ったじゃん。』

武道「え、うん。」

『実は、プロポーズの時もたまたま会ってさ…』

武道「何それ!?そんなことある!?」

ヒナ「すご…!?」

『佐藤がでっけぇ声でプロポーズとか言うから、
周りの人達も集まってきてさ…、

まあすごいことになったけど、あれもいい思い出と言うか、』

そして、知らない人がとってくれたプロポーズの動画と
写真を2人に見せた。

ヒナ「わ!すごくいい写真!」

武道「あっ、てかさ、式やんの!?」

『うん、やる。』

武道「まじ!?」

ヒナ「えーっ!」

まじか、2人とも、こんな喜んでくれんの。
いいダチ持ったよな、ほんと。

『うんまぁ式っつーか、お披露目会…?』

ヒナ「あぁ!結婚披露宴?」

『あーそうそう。

それでさ、』

俺はバッグに入れておいた、ファイルから丈夫めな紙を
取り出して、タケミっちに手渡した。

武道「えっ、これ、」

『うん、招待状。』

武道「……


まじかよぉ〜…」

『は!?なんで泣いてんの!?
ヒナちゃんもちょっとウルウルしてるし!』

ヒナ「だって、だってさ…

ずっと前から応援してきたんだよ?
ついに結婚だよ?泣くよこんなの…!」

招待状を目にして、じわじわと泣き始める2人。
まさか泣いて喜んでくれるっていうのは予想外で、
俺も最初は戸惑ったけど、

『…ありがとう、めっちゃ嬉しいわ。』

武道「俺の方が嬉しいから!」

そうやって言ってくれるところも嬉しい。

俺も少しうるっとしたのは、ここだけ秘密。




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作者名:えび天 | 作成日時:2023年9月13日 23時

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