11話 ページ12
「キヨごめん、今日一緒に帰れないかも...」
せっかく一緒に帰れるチャンスを逃したショックと先輩に怒られるかもしれないショックで心底落ち込む。
「は?まじで?なんかあったの」
「Tシャツと短パン忘れちゃったのー...シューズはあるんだけど...」
借りれそそうな人もみんな今日部活あるから借りれないし...今から家帰るとして持ってくるとしても練習には参加出来なさそうだし...今日は参加しないことにしようかな...。
「貸してやろーか?」
「ま!?」
「おう、まだ着てないし」
「いやいや、キヨはどうすんの?」
「俺は体操着と運動着別々にあるから。最低ユニフォームだってあるし」
「えー...本当にいいの?」
「いいって、はい」
ドンと押し付けられた袋には清川とおっきく書いてあって中には体操着が入っていた。
「あ、ありがとう」
申し訳ないような...異性に体操着貸すなんて不愉快じゃなかろうかすごく心配だ。
「洗って返すから!」
「いーよ、金曜だし。持って帰るから」
「流石に申し訳ないって!」
「んー」
考え込むキヨくん、考え込まなくていいよキヨくん。普通貸したら返す時には洗って返さなきゃダメなんだよ、常識だよキヨくん。
「じゃあ帰りに飯食お、そん時奢って」
「え...別にいいけど」
「だから体操着は洗わなくていいよ」
「でも...」
「いいの!じゃあ俺もう練習行くから、終わったら連絡しろよ」
「ちょっ!」
引き止める前に教室を出ていってしまったキヨくん。1人取り残された私は体操着袋をそっと開く。
「連絡先もってねーし...」
ジャージを上からかぶり、シャツのボタンをプツプツと外して脱ぐ。スカートのしたからズボンを履いて止めていた金具を外す。
(柔軟剤の匂いだ)
キヨくんってこんな匂いすんのかななんて
今のはちょっと気持ち悪かったな。
脱いだ服をカバンの中に詰めて下駄箱の前の広場に向かった。
*******
「Aのジャージおっきくない?借りた?」
「えっ?はい、」
「清川っていうこから借りたんだ〜」
「あはは...」
「え!Aちゃん、キヨくんから
ジャージ借りたの!もしかして付き合ってる!?」
「付き合ってないって!」
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黒毛和牛(プロフ) - なつみ@にゃっつんさん» ありがとうございます!長らく更新が出来ず申し訳ありません...近日中には更新が出来そうなので引き続きお楽しみ頂ければ幸いです! (2018年8月12日 1時) (レス) id: 1ef88e6c34 (このIDを非表示/違反報告)
なつみ@にゃっつん(プロフ) - とりあえずとてもとてもとても、キヨが尊いです(((( 楽しく拝見させていただいてます!これからも頑張ってください! (2018年8月11日 22時) (レス) id: ed542c7469 (このIDを非表示/違反報告)
黒毛和牛(プロフ) - うまださん» ありがとうございます!拙い文面ですがこれからも楽しんで頂ければ幸いです! (2018年7月13日 21時) (レス) id: 1ef88e6c34 (このIDを非表示/違反報告)
うまだ - 面白くて大好きです!この小説のキ大好きです!応援しています、頑張ってください! (2018年7月11日 17時) (レス) id: 98c4331093 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:黒毛和牛 | 作成日時:2018年6月11日 2時