天馬くんが羨ましい。【天馬司】

1話 ページ3

Aside
____あぁ、まただ。




またあんな所で.....






「うわああああああ！！ま、まて！！！類！！！人の話を聞けぇぇぇぇい！！！！」











校庭で走り回る金髪の男の子と追いかける紫色の髪の男の子。


何をしてるんだろ......私には到底理解ができない。
それを教室の窓から見ている。


と....








______金髪と目が合った





やばい.....と思ってすぐに自分の机の上の書類を読んでいく。
何を隠そう、私はあの金髪.....いや天馬司が苦手だ。





人の目を気にしないっていうあの感じ......





きっと、私は天馬くんが羨ましいのだろう。




私は女子の中で結構身長が高い方。
そして委員長で真面目な優等生。





そんな私だからカワイイものなんて着れない。
どんなに努力したって似合わない。




友達にも批判されたくらいだ。




だからあんなに自分を貫いている天馬くんが羨ましいんだ。






自分でもわかっている。だからって苦手な理由にはならない。
ただ、羨ましいだけ。





でも、そんな自分が嫌で、




天馬くんが苦手だ、と思い込んでいる。





最低だな、私。








司side

いつも同じところから顔をのぞかせる女子。
彼女の名前はAA。




とても身長の高い女子でA組の委員長だ。




そんな彼女が教室の窓からオレたちを見ている。
だから、なのか。


いつもより大きな声で話してしまう.....




オレは去年からひそかにAに恋をしている。
いつも冷静で落ち着いているそんな彼女の雰囲気が好きだ。
成績も優秀で運動神経もバツグン。




一目惚れ.....というのか。



彼女のことを知る度に思っていく。
彼女の性格も見た目も、全てが好きだ、と。



というより.....彼女のギャップ....というのか、
あのような見た目でありながら、可愛いものが大好き、という所もいい。




だから彼女に見られていると思うと、
なぜだか緊張している自分がいる。





類にわかりやすい、とも言われてしまうほどだ。




未だにあまり彼女と接点がない上、
話しかけれていない。




.....このようななりでスターが務まるというのか.....



いや！！務まるはずがない！！
勇気を出すんだ！！！オレは天馬司！！！



次会った時、話しかけよう、と決意し、
ふと、上を見る。





______Aと目が合った。




フッ、やはりオレのことを見ていたのか....






「おや？司くん。顔が真っ赤だねぇ....」

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