第21話：訪ねる4 ページ23
「……………」
「……」
3秒ほどの沈黙ののち、
「……っっ、失礼しました――――――！！」
Aは今度こそ声を上げた。
バッと渡海の手を振り払う。仮眠室から脱出を試みようと立ち上がるが―――
「待て待て、ゆっくりしていけって、Aちゃん」
渡海の手は容易くAの細い手首を捕え、そのままグッと引っ張った。
「あっ、」
所詮は男と女だ。力の差など歴然で、Aはいとも簡単に渡海の方へと倒れていく。
(まずい…！)
衝撃に耐えようと、グッとAは目を瞑った。
―――が、想像していたものよりも、背中に走った衝撃はずいぶんと柔らかい。
「あれ……」
何故。とAは辺りを見渡す。
ソファの上だ。妙に温もりが残っている。渡海が寝そべっていたからだろう。
Aはソファの上に仰向けに倒れ、その上には渡海がのしかかっていた。
「！？えっ、なん、え、」
「そうビビるなよ」
「いやビビりますけど！？さすがに乱暴じゃないですか！？」
「人の寝込みを襲ってニヤついてるような悪い教え子には相応だろ」
うぐ、とAは言葉に詰まる。もう言い訳はできない。
ていうかやっぱり狸寝入りだったんじゃないかこの悪魔。
色々と言いたいことはあるが、しかし渡海の言い分も最もだった。
言い方にはだいぶ語弊があるので即刻訂正してもらいたいが。
別に襲ってはいない。
ただ肌が思いのほか綺麗で感動したり、頬が意外ともちもちしてて遊んでただけで。
……ニヤついていたのは、否定できない。
「ご、ごめんなさい……出来心で……」
「ふーん。」
渡海はいつものごとく無表情だった。
「じゃあ俺も出来心でお前で遊んでいいんだな？」
途端、渡海が目を細める。それは、オペ室の悪魔の笑みそのものだった。
かつて、患者を殺しかけている横山に迫った時の、あの笑みが。
世良に1億を吹っかけた時の、あの愉悦した声が、Aを捕えていた。
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K(プロフ) - まきさん» ここにも原作を読んでいる方が…！同士よ…！！ 小説も楽しみにしていただいてありがとうございます！ゆるーい感じで楽しんでやってください！ (2018年5月11日 16時) (
レス) id: ef8449c676 (このIDを非表示/違反報告)
まき - こんにの〜Kさんの、小説大好きです！！私も、原作読了してまして、この小説の次の展開と、ドラマを楽しみにしてます！ (2018年5月10日 21時) (レス) id: db7ab848e3 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - 萌さん» ふおおお、なんと…！！！本当にうれしいです…ありがとうございます(；ω；) えええ！！周りに原作を呼んでいる方が少ないのでとても感激…！！！ドラマも共々に楽しんでやってください…！！！(*／ω＼) (2018年5月5日 22時) (レス) id: ef8449c676 (このIDを非表示/違反報告)
萌(プロフ) - こんばんは(._.) K様の小説がとても好きで、初めてお気に入り機能を使っちゃいました！ちなみに、私も原作読了しておりまして、この小説のこれからの展開をドラマとともに楽しみにしております！ (2018年5月5日 20時) (レス) id: ff80283c46 (このIDを非表示/違反報告)
K(プロフ) - 甘楽さん» もったいないお言葉…！！！応援ありがとうございます！めちゃくちゃ嬉しいです！！今後の展開も見守ってやってください(*^▽^)/ (2018年5月5日 16時) (レス) id: 8206d0720a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：K | 作成日時：2018年5月3日 1時
