３８回目 ページ38
午前の授業中、休み時間、昼休み、掃除の時、午後の授業中
全部全部、私の頭の中にはずっと真緒さんがいた
バカみたいだと思う
自分から拒んだ癖に都合が良いにも程があるだろうと自責する
「じゃあ、部活頑張ってね」
「うーん！また一緒に帰ろーね！！」
体調悪くなったらいつでも連絡してね！飛んでいくからー！とぶんぶんと大袈裟に手を振る芽衣に対して控えめに手を振り返した
元気だなぁ…と思ったらどうやら顧問が急用でいなくて今日は自主練らしい
今日も私は一人で帰る
にしても
「(真緒さんの事、考えすぎでは…？？)」
呆れてしまう
その感情が形となって無意識にため息を吐いていた
馬鹿だなぁ…本当に…
「(もういい、帰って明日の復習でもしよう)」
彼のことを考える隙間を少しでも無くすように別のことを詰め込めば良いんだ
下駄箱で靴を履き替え、校舎を出る
日はまだ沈んでおらず綺麗な青色だった
「(あ、れ…？)」
目の前の校門が視界に入る
いや、正しく言えば校門の前に立っている人物だ
思わず足を止めそうになるのを我慢してそのまま進む
…そんな訳ない
「(ただの人違いだよ…)」
私はそのまま歩いた
少しずつ校門に近付いているが、それに比例するように目線を下げていく
見たくなかったのだ
今日一日ずっとずっと、私の脳を占めていた彼を
どうか声をかけないで欲しい
どうか人違いであって欲しい
だから＿＿
何も言わないで欲しい
"彼"を見ないふりして、ようやく校門の前を通り抜けれそうで安心したつかの間
「Aちゃん」
名前を呼ばれてしまった
ひゅ、と喉が鳴ったのだ
心臓が大きく震えて、両手で鞄の紐を力強く握り
振り向くことはなく彼に言う
「芽衣なら、部活で…」
「違う」
だが、それは簡単に落とされたのだった
力の籠った真面目な声に私は驚いた
「Aちゃんに会いに来た」
その言葉が、何よりも嬉しいと思ってしまった
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彩音(プロフ) - ひ〜〜めちゃくちゃどきどききゅんきゅんしました･･･。(語彙力なくてすみません) (2022年7月26日 14時) (
レス) @page49 id: 25043c6aac (このIDを非表示/違反報告)
ことは - 真緒くん！梶さん！尊い！ (2021年4月15日 18時) (レス) id: 1efa312b7c (このIDを非表示/違反報告)
めご(プロフ) - 空白猫さん» ありがとうございます(;_;)是非推してください〜！！評価もありがとうございます！！ (2021年4月9日 23時) (レス) id: fec7c0a77e (このIDを非表示/違反報告)
空白猫 - 前半…「早くくっついて？」後半…「待ってこのカップル推せるわ」ってなりました…評価たくさん押しますね…神作だと思ったのでッ！！ (2021年4月8日 11時) (レス) id: 10484fbbe5 (このIDを非表示/違反報告)
愛葉 - 半分本気です…(笑) (2021年2月28日 20時) (レス) id: bb433bc26e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：めご | 作成日時：2021年1月2日 21時
