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「…済まん。だが、聞いてくれ。俺達は決して太宰を喜ばせる為だけにこの計画をした訳では無いし、ましてや怒らせるためなどでもない。」
「…なら何故して」
「…太宰が自分の誕生日を好んで居ないことは、妾達も薄々感づいてはいたよ。」
俯き加減で話す与謝野晶子の言葉に、谷崎潤一郎も続く。
「でも俺達は、太宰さんに誕生日を好きになって欲しかったんです。」
「？何故だい？」
太宰のその問いにふふっと少し笑って、春野綺羅子が答える。
「だって…自分が生まれた日を祝えないなんて、寂しいじゃないですか」
「余計なお世話だったらすみません。でも…」
「「太宰さんに、自分が生まれたことを後悔なんてして欲しくないから」」
敦と泉鏡花が同時に言い、一瞬驚いたあと顔を見合わせてニコリと笑った。
「2人とも…」
「此の僕が態態用意したんだ。それなのにお前は帰るの？太宰。随分と無慈悲なことだねェ。まァそれなら此のお菓子達は僕が一人でぜーんぶ食べちゃうけど？」
江戸川乱歩も口を歪ませて太宰に問う。
「乱歩さん…」
「貴様の為に皆で頑張ったんだ。…太宰。頼むから、自分の生まれた日のことを憎むだなんて悲しいこ
と云わないでくれ。自分が生まれたことを後悔なんて、しないでくれ…。貴様が居なかったら敦は死
んでいたかもしれない。此の探偵社もマフィアや組合に潰されていたかもしれない。太宰が居るか
ら…俺達は今、此所に居る。」
「国木田君…」
「…太宰」
「…何だい？」
「生まれてきてくれて、有難う。」
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空ノ寂(プロフ) - ありがとうございます！そう言っていただけると、励みになります(*^^*) (2018年2月12日 21時) (
レス) id: 1bd3ed5464 (このIDを非表示/違反報告)
ほのか - とてもいい話で胸がしめつけられました！！他の作品でも頑張ってください(｀・∀・´) (2018年2月12日 12時) (レス) id: df72feaa3e (このIDを非表示/違反報告)
空ノ寂(プロフ) - 七葉さん» ありがとうございます！でも実はこの作品、完結済みなんですよね(´・ω・`;)分かりづらい終わり方ですみません……。次回作に乞うご期待ください！ (2017年12月8日 0時) (レス) id: 6114dac4c8 (このIDを非表示/違反報告)
七葉 - 凄く面白いです!更新頑張ってください、応援してます! (2017年12月8日 0時) (レス) id: 88ee75b376 (このIDを非表示/違反報告)
空ノ寂(プロフ) - 仮名@CSSさん» こちらこそ、読んでいただきありがとうございます！とても励みになります！ (2017年12月5日 7時) (レス) id: 6114dac4c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：空ノ寂 | 作成日時：2017年12月4日 23時
