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翌日、忘れていた頃に ページ9

ああ、楽しかったなぁ。なんて、もう昨日の事なのにまだ思い出してニヤニヤしている私。クラスメイトから変な目で見られている気もするけど、気にしない。
だって昨日は敦君と国木田さんと太宰さんとこれでもかと言う程に遊んで、二人ともとっても仲良くなれた。うん、やっぱり楽しかった。

「きりーつ、気を付けー、れーい」

「「「さようならー」」」

皆に続いて席を立ち、挨拶。
今日も来るって言ってたな、二人とも。家に帰るのが待ち遠しい。


やっと見えて来た家の前には、少し汚れた白い軽自動車が停まっていた。
国木田さん達だ!

私は走って玄関のドアを開ける。ガチャンという音に反応したらしい太宰さんが「おかえりー」と声を掛けてくれたので、「ただいまー」と返した。
リビングに入るとそこにはやはり、昨日と同じように美男が3人ソファに並んでいて、私は嬉しくてにこりと笑う。

「国木田さん、敦君、いらっしゃい!」

なのに、二人は無言。ぽかんとした様に私を見ているので、不審に思って「どしたの?」と眉を寄せた、ら。
国木田さんは、やっと静かに口を開き、言った。

「お前…誰だ?」

「…国木田さん?」

あ、もしかして今日は髪の毛結んでるからかな?なんて思ってゴムを外すが、彼らは反応しない。

「…国木田君、冗談きついよ〜。ほら昨日、遊んだじゃん、皆で。」

太宰さんがフォローに入っても、二人とも首を傾げたままで。

「昨日は1人でここに隠れていた太宰さんを見つけて、普通に少し話してから帰った…だけですよね?」

「…あぁ。俺もそう記憶している。」

「えっ、でも敦君、」

「太宰…本当に、俺達はそれだけなんだ。」

…そっか。そっか。そっか。そっか、そっか。

悪いのは、私か。

「…私もう、寝ますね。ごゆっくり。」

「A!?A!!」

そのまま走って寝室に入り、ベッドに飛び込む。

何で、何で忘れてたんだろ、私。
そうだよ、太宰さんの事も全部偶然で、私が変わったわけじゃない。そんなこと、学校の皆を見ても一目瞭然。
私だって、本当は分かっていたんでしょう?

もう、涙が止まらない。悲しい。寂しい。苦しい。
こんな感覚、思い出したくなかった。
忘れたままで良かった。
大切な人が、私から離れて行く。友達も、親友も、家族も。

助けてよ、誰か。
私を孤独から救い出してよ…

「A」

その時、ドアがガチャりと音をたてて開いた。

「太宰さん…」

「ねぇ、A。もう良いでしょう?説明してよ、全部。」

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設定タグ:夢小説 , 文スト , 太宰治   
作品ジャンル:アニメ
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空ノ寂(プロフ) - 七葉さん» ありがとうございます、とても嬉しいです!これからも、応援よろしくお願いします! (2017年12月4日 0時) (レス) id: 6114dac4c8 (このIDを非表示/違反報告)
七葉 - 凄く面白いです!更新頑張ってください!応援してます! (2017年12月3日 23時) (レス) id: 88ee75b376 (このIDを非表示/違反報告)
空ノ寂(プロフ) - uoxCAnz4DFHXBiTさん» ありがとうございます!!そう言っていただけて光栄ですっ!これからも、応援宜しくお願い致します! (2017年11月12日 22時) (レス) id: 6114dac4c8 (このIDを非表示/違反報告)
uoxCAnz4DFHXBiT(プロフ) - めっちゃ面白い!!! (2017年11月12日 22時) (レス) id: 27924cfedd (このIDを非表示/違反報告)
空ノ寂(プロフ) - 洋梨さん» ありがとうございます(T^T)とても、励みになります!これからも頑張って更新していきますので、応援宜しくお願い致します! (2017年11月11日 23時) (レス) id: 6114dac4c8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:空ノ寂 | 作成日時:2017年11月5日 15時

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