来客3組目(社長と探偵と女医) ページ18
*
そしてやってきた、2回目の土曜日。
先週は楽しかったなぁ、なんて、私は思わずニヤけた。
谷崎さんに、ナオミちゃんに賢治くん。
3人とも気さくな人達で、私と年齢も近かったせいかとても打ち解けることが出来た。
大戦闘リターンシスターズで、もう騒ぎすぎて汗びしょびしょ。まぁ1人うるさい大人が混ざってた気もするけど、気にしない、気にしない。
さて、今日は誰が来るのだろう。
太宰さんはもう着替えて、ソファに座っていた。くぁっと伸びをする太宰さんからは色気が大放出中で思わず顔を逸らす。もう、自分が格好良いことくらい自覚して行動してよ……
「バカ……」
「ん、何か言った?」
「な、何でもない!」
ぷいっとそっぽを向くと、何だかショックを受けているらしき彼の顔が横目で見えた。
……悪いのはそっちだもんね。
ピンポーン
と、不意に響いたチャイムに、ぴくりと肩を揺らす。
腕時計をちらりと見ると、短い針は8と9の間を指している。
お、いつもより早いな。
はーい、と叫び、玄関までダッシュ。
ガチャり、とドアを開けると、そこにいたのは……威厳のある御三方。(というか一人はにっこにっこしてるけど。)
「朝早くにすまない。小山A殿で間違いないか?」
「は、はい、そうです……」
「太宰のお見舞いに来た。邪魔させてもらう。」
「どっ、どうぞ!」
えっ怖い。なんだ、この先週との差……。
*
ソファに座った、銀髪のおじ様と探偵っぽい風貌の男の人と、綺麗なお姉さん。
彼らと緊張した面持ちの私を交互に見ると、紹介するよ、なんて言って太宰さんが立ち上がった。
「こちら、社長の福沢さん。……名前間違ってたら言ってくださいね?」
「合っている、大丈夫だ。太宰が世話になっているようだな。宜しく。」
「あっ、はい!宜しくお願いします!」
一言一言に威厳が溢れ出る、福沢社長の言葉。おお、怖いけど格好良い。
「で、乱歩さん。名探偵。」
「お菓子なぁーいー?」
……紹介された当の本人は、興味なさげにじたばたと足をばたつかせているけれど。
って、あれ?さっきまでその乱歩さんはポテチを食べていたはずだけど……って思ったら、空になってゴミ箱に入れられてた。ため息をつくのをぐっと堪えて机に置いてあったチョコレートを渡すと、満面の笑顔で食べ始めた。
……一体いくつなんだろう。
「それで、一番端にいるのが、女医の与謝野先生だよ。」
「あんた、良い身体してるねェ」
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空ノ寂(プロフ) - 七葉さん» ありがとうございます、とても嬉しいです!これからも、応援よろしくお願いします! (2017年12月4日 0時) (レス) id: 6114dac4c8 (このIDを非表示/違反報告)
七葉 - 凄く面白いです!更新頑張ってください!応援してます! (2017年12月3日 23時) (レス) id: 88ee75b376 (このIDを非表示/違反報告)
空ノ寂(プロフ) - uoxCAnz4DFHXBiTさん» ありがとうございます!!そう言っていただけて光栄ですっ!これからも、応援宜しくお願い致します! (2017年11月12日 22時) (レス) id: 6114dac4c8 (このIDを非表示/違反報告)
uoxCAnz4DFHXBiT(プロフ) - めっちゃ面白い!!! (2017年11月12日 22時) (レス) id: 27924cfedd (このIDを非表示/違反報告)
空ノ寂(プロフ) - 洋梨さん» ありがとうございます(T^T)とても、励みになります!これからも頑張って更新していきますので、応援宜しくお願い致します! (2017年11月11日 23時) (レス) id: 6114dac4c8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:空ノ寂 | 作成日時:2017年11月5日 15時