【A3!】小さなオルゴールの約束【摂津万里】 (ページ5)

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4.検査結果ページ5

しばらくして検査入院を終えた彼女は退院して、学校にも通うようになっていた。

「万里くん、おはよう！」

万里「Aおはよう」

変わらず、話しかけくる彼女。

病気についての秘密を知っているのは俺だけ…彼女がそう言っていた。

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万里「なぁA、検査結果出たのか？」

放課後、2人きりだった教室でふと彼女に聞いてみた。

「あぁ、検査結果ね！今週中には出るみたいだよ！」

万里「そうか…なんでそんなに嬉しそうなんだよ」

「いや、万里くん気にしてくれてるんだーって思ってね！」

万里「そ、そりゃあ気にするだろ！あんだけ詳しく色々話聞いてりゃー」

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嬉しそうに話す彼女から検査結果を聞いたのは翌日の放課後のことだ。

「万里くん、検査結果昨日出たんだ」

少し切なさを帯びた声色、
なんとなく察しちまう…

「…やっぱり再発してたみたいで」

万里「そうか…ステージは？」

「実はね、ステージⅣなんだって」

万里「Ⅳ…Ⅳってどれ位なんだよ！？」

「骨盤とかリンパ節への転移も通り越して、肺とかにも転移してるみたい…すぐに入院だって言われちゃったよ」

・

少し笑顔を残しながら、検査結果を俺に伝えてくれた彼女。

無理して笑わなくてもいいのに…

余計に、俺の胸が辛くなった。

万里「それは祖父母には伝えてんのか？…あと、他のクラスメイトとかにも」

「おじいちゃんとおばあちゃんには言ったよ。ちゃんとステージⅣだってのも」

万里「そうか…Aのじいちゃんとばあちゃんは近くに住んでるのか！？」

「いや、少し遠いところ…あんまりお見舞いにも行けないかもしれないって言われちゃった」

万里「そうだったのか…クラスメイトにはなんて言うんだよ」

「それはまだ考えてない…」

・

冷静な様子の彼女に対して、俺はすごく焦っていた。

万里「入院はいつから？」

「今日からだよ。これから病院…」

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みんなと離れるのが嫌だ！
そんな表情で俺に訴えてくる彼女。

クラスメイトといる時はめちゃくちゃ明るくて元気で、人気者。

俺にも、無理やり笑顔を見せてくれる彼女。

…そんな彼女でも、そんなに抱え込んでいたなんて

万里「俺も一緒に病院に行く」

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