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壊理と出久たちが再会してから、数週間後の土曜日。
緑谷家にある電話が鳴った。
出久とAの母である、引子が出る。
「はい」
《Aさんはいますか》
「い、いますけど…」
《上にあがってからお話しします》
相手はそれだけ伝えると、通話を切る。
引子は、その声から誰なのか分かっていた。
「A。先生よ」
『…待って、今パジャマ』
Aは今さっき起きたばかりだった。
インターンにて救けられてから、学校はずっと休んでいた。
事情が事情なので、特に大事にはならなかった。
昨日、Aと小学生のころから仲良くしていた友達がお見舞いに来た。
そして、久しぶりに会ったAに友達たちが号泣したのは、言うまでもない。
苦笑いをしていたAだったが、いつしか、友達の温かさに涙を流していた。
互いに泣いているので、もうなにも言うことはなかった。
また会うことを約束して、友達は帰っていった。
それは昨日のことであり、Aは泣きつかれて早めに寝た。
そして遅く起きた。
起きたのはついさっきのことである。
Aは素早く着替え、たどたどしい足取りでリビングへ向かった。
リハビリは終わったものの、まだうまく歩けない。
松葉杖はもう使わなくてもよいだろう、と医者に言われた。
でも、まだなにかを伝わないとうまく歩けない。
Aがリビングのソファに座ったとき、玄関のインターホンが鳴る。
引子は玄関へ向かい、ドアを開ける。
そこには、出久の担任である相澤がいた。
「先生、どうされました？」
「いえ。本日、エリちゃんを連れて雄英を案内します。エリちゃんが安心するためにも、娘さんにはついてきていただきたいのです」
「そう、ですか……」
引子はあまり気がのらないようであった。
まだ歩くことすらままならない娘を、外で歩かせるわけにはいかないのだろう。
Aは、その会話を引子の後方で聞いていた。
そしてAは、雄英を歩けばリハビリにもなると考えた。
それに、壊理にも会いたい。
前会ったときは病院服だったが、今日はきっとかわいらしいおべべを着ているはず。
おしゃれなど、ほど遠かった生活をしていた壊理。
その姿を、目に焼き付けたかった。
許されるのであれば……一緒に写真を撮りたい。
永遠に、忘れない思い出にしたい。
そう思うと、言葉はつらつらと出てきた。
『私、行きたい』
「A…？」
『壊理ちゃんに、お兄ちゃんに…会いたい』
それは、切実な願いだった。
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引きこもり隊 - 最後「幸せに笑ってろおおぉぉぉ！！！！」って思った。神すぎる。天才。 (2022年8月23日 20時) (
レス) id: af8345609d (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - え？？？神ですか？あ、神ですね！( ´∀`)ﾊﾊﾊ好きです（唐突な愛の告白←） (2020年11月30日 17時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - めっちゃ面白いです！！更新頑張ってください！！ (2020年9月13日 7時) (レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - 読んでて面白くて、更新されるたびにとても嬉しくなります！更新頑張ってください！ (2020年9月9日 6時) (レス) id: 935a46d4ab (このIDを非表示/違反報告)
花音 - 読んでて凄く面白かったです！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年1月24日 19時) (レス) id: 07869dbeb9 (このIDを非表示/違反報告)
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