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ありったけの大声で叫んだ。
兄にも聞こえるように。
兄の目が、少し大きくなったように見えた。
オーバーホールはAの叫びを無視する。
「なら、おまえは、どうするべきだ？」
「戻る………」
壊理は近場のトゲに登って、オーバーホールの元へ向かう。
「そのかわり…!!皆を…元通りにして…！」
「そうだよな。自分のせいで他人が傷つくより、自分が傷つく方が楽だもんな。まだルミリオン一人の方が望みはあった。奴で芽生えかけた淡い期待が、砕かれた。気付いてるか？壊理にとって、最も残酷な仕打ちをしてる事に」
「おまえは、求められていない」
オーバーホールは希望を折るように、兄に言い聞かせる。
兄は絶対に言うことを聞かない。
Aは信じていた。
「そうだとしても──!!」
兄は立ち上がり、足に刺さったトゲを抜く。
「余計なお世話だとしても…！君は泣いてるじゃないか!!
そして、トゲを握りつぶした。
兄にはコンクリートをも破壊する、力がある。
信じても、いいかもしれない。
Aは兄を信じはじめた。
そして、オーバーホールが負けることを信じた。
そのとき、オーバーホールを強化していたAの個性が、とけた。
「……なにをした」
オーバーホールはデクを睨む。
Aはにらめっこをしたいわけでもないのに、と鼻で笑う。
オーバーホールは振り返り、Aにたずねる。
「なにをした、A」
『なにをって、個性がとけただけよ。個性の詳細を知らないあなたが使ったおかげでとけたってこと』
「……どういうことだ」
オーバーホールは眉をひそめる。
Aは仕方ない、というふうに笑う。
『私の個性は信じるか、愛するかによって発動するの。あなたの場合は……愛。私はあんたを愛していた。でも、あんたは私の愛に気づかなかった』
「それがどうした」
『だから、個性がとけたのよ。私の個性はより愛し、信じることができるものに移っていく。今、私が信じているのはお兄ちゃん。だから、あんたに個性はきいてない。それだけよ』
Aは不敵に笑い、オーバーホールを指す。
『とにかく……あんたにはもう私の個性はきかない。私はあんたが逃げるんじゃなくて……負ける未来を望んでいる。未来は一つなんじゃない』
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引きこもり隊 - 最後「幸せに笑ってろおおぉぉぉ！！！！」って思った。神すぎる。天才。 (2022年8月23日 20時) (
レス) id: af8345609d (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - え？？？神ですか？あ、神ですね！( ´∀`)ﾊﾊﾊ好きです（唐突な愛の告白←） (2020年11月30日 17時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - めっちゃ面白いです！！更新頑張ってください！！ (2020年9月13日 7時) (レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - 読んでて面白くて、更新されるたびにとても嬉しくなります！更新頑張ってください！ (2020年9月9日 6時) (レス) id: 935a46d4ab (このIDを非表示/違反報告)
花音 - 読んでて凄く面白かったです！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年1月24日 19時) (レス) id: 07869dbeb9 (このIDを非表示/違反報告)
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