11. ページ11
「力と速さ…それだけだ」
オーバーホールはそうつぶやく。
すると、どこからか何かが勢いよく飛んできて、オーバーホールの腕の骨をボキボキと折る。
「こいつの相手は私がする！貴様はルミリオンとエリちゃんを！」
「させるか」
だれかは分からない。
けれども、壊理の名前を知っていることから、壊理を狙っているやつなんだろう。
そいつが飛ばしたものは、小型の
もう1つ、2つとオーバーホールに投げる。
オーバーホールは素早くよけるが、よけたものがAめがけて飛んでくる。
『──！』
目の前にせまるものに、反応する時間すらなく、肩をつらぬく。
肩に走った激痛に思わず顔をしかめる。
『ううっ……』
「！どうした！」
オーバーホールは後ろを向き、Aの状態を確認する。
大丈夫。当たったのは肩だけだった。
『気にしないで、こんなのすぐに治るから』
「…そうか、ならいいが…」
ヒーローはオーバーホールがAを気づかうことを不思議に思っていた。
壊理と同じく、壊してもよい存在ではないのかと。
オーバーホールにとって、この少女は特別なのではないかと考えた。
なら、オーバーホール相手でこの少女になんらかの影響を与えれば、攻略しやすいのではないか。
ヒーローは一心不乱に考えた。
今、何をすべきかを。
緑谷side
先輩と壊理ちゃんを抱えて、け破った先の通路へ急ぐ。
ナイトアイの様子をうかがっていた先輩が声をあげる。
「───サー!!!」
後ろを見ると……ナイトアイはお腹と左腕をトゲでつらぬかれていた。
お腹は繋がっているけれど…腕は無惨にもちぎられている。
オーバーホールはこちらへ6本足でかけてくる。
顔から熱が引くのが分かる。
オーバーホールはずんずんと近付いてくる。
…僕が止めなきゃ！
僕は先輩に壊理ちゃんを任せて、トゲが来ないよう、床をふんで、地面をえぐった。
ビキビキと体から音が鳴る。
筋肉が、骨がきしむ音だ！
体中が悲鳴をあげている！
でも……動くことはできる!!!
体中がきしんで痛いし、長くはもたない！けれど、動ける……！
ワン・フォー・オール、20%!!!!
「
「そんなことにはさせない…！そう決まっていたとしても！その未来をねじ曲げる!!そして…僕は、Aの兄だ！絶対に、保護する！」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 483人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
引きこもり隊 - 最後「幸せに笑ってろおおぉぉぉ！！！！」って思った。神すぎる。天才。 (2022年8月23日 20時) (
レス) id: af8345609d (このIDを非表示/違反報告)
あまね(プロフ) - え？？？神ですか？あ、神ですね！( ´∀`)ﾊﾊﾊ好きです（唐突な愛の告白←） (2020年11月30日 17時) (レス) id: 1a6dd63888 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - めっちゃ面白いです！！更新頑張ってください！！ (2020年9月13日 7時) (レス) id: ced64b0a1f (このIDを非表示/違反報告)
モカ(プロフ) - 読んでて面白くて、更新されるたびにとても嬉しくなります！更新頑張ってください！ (2020年9月9日 6時) (レス) id: 935a46d4ab (このIDを非表示/違反報告)
花音 - 読んでて凄く面白かったです！更新頑張ってください！応援してます！ (2020年1月24日 19時) (レス) id: 07869dbeb9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
