僕らの太陽【2nd】 (ページ49)

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『なんか聞いちゃったんだよね、というか…もしかしたら私がいるの分かってて、近くで話していたのかもしれないけど』

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「もし外すのならば、頃合だろう___」

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『アレは、私のことを言ってる』

まあそうだろうな。

そうやって素直に、当然のように納得した。

こっちに来て約3年。

ここで練習生の私は死んで、日本でもう一度やり直さなきゃいけないんだ。なんて。

未練とか、そういうものは多分きっと感じていない。

だって、最初から終わりなんて分かってた。

私にはここしかない、なんてそんな事はなくて……

辞められない、道がないなんて事もないんだ。

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「お前が帰る場所はいつでも私たちのところにあるからな」

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例えばセロン達とずっと一緒に居られたのなら……もしかしたら違う未来もあったかもしれない。

デビューしたいな、とか…そういう風に思ったかもしれない。

だけど。

『……………ジス達みんなの事は、もちろん好きだ。…でも、結局私は女だから』

どうやっても、必要とされない。

「女だったら、なんなの」

『女だから要らないの』

要らないって言葉が一番嫌いで、人間に使うものでは絶対にないと思ってる。

……だけど、そんな大嫌いな言葉を私はここに来てたくさん言われてきた。

例えば………死ね、とかそこまで行くと現実的じゃないから、そこまで傷つかないんだけど。

「殴り飛ばすぞ」

『えっ急に？？』

ジス、キミそんな暴力的な人じゃないはずだよ。

少なくともクオズの中では一番穏やか男だと……私の勘違いだった？