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「落ち着いた？」
『おぢついた』
「鼻真っ赤だよ」
そう言ってクスッと笑って、私の鼻を触るジス。
わかってるよ、だってひりひりしてる。まぶたも重い。
『ふう………ジス、なんでここが分かったの？』
「分かったんじゃなくて、しらみ潰しに探してたんだよ。スンチョリがAが消えたっていうから、俺も一緒に探してたの」
ってことは、スンチョルも探してくれてんのか…？
『そっか、すまん』
「やっと見つけたと思ったら、顔面崩して泣いてたもんだから驚いたよ」
『んはは、お恥ずかしいところを』
ジスが私の頭に手を置いて、ゆっくりと撫で下ろす。
そうやって何度か頭を撫でると、目を細めて頬っぺに手を添えた。
なんだなんだ…犬でも相手にしてるつもりか…？？
「Aの泣いてる姿なんて、初めて見た。お前も泣くんだね」
『泣くよ〜、私だって人だもん』
「大きい括りで言ったらね」
『狭く言っても人だわ！』
むぎゅ…と顔を潰す勢いで、ジスに両手で顔を挟まれた。
『い、いひゅ……』
「A、辛いと思ってるくせに泣かないんだもん」
『ファッ…？』
「毎日、しんどいはずなのに笑ってるんだもん」
『うぐ……いひゅ、いでぇいしゅ…』
ホントに顔潰す気なのかもしれない…やだやだ、今日が命日とか勘弁！
そして死因がホン ジスのハンドプレスとか勘弁！！
「弟達は、お前がニコニコ笑ってると元気になれるらしいけど……俺は違うし、たぶんスンチョルあたりも違う」
『んうﾞぅ…』
「なんでも言って欲しいし、もうちょっとなんでも言い合える関係になりたい」
『………』
「そう思うのは、悪いことかな」
『…………………でも、失礼だよ』
「…え？」
ジスの手を掴むと、案外すぐに離してくれた。
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作者名：歓楽街
| 作成日時：2023年1月30日 21時
