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紫耀「あの日ね、ドラマで竹内涼真さんと共演するって、岩橋から聞いて。俺の中で何かがヤバいって騒ぎ出して、いても立っても居られなくて、潤君にお願いして、会わせてもらったんよ。」
A「うん。覚えてる。」
紫耀「覚えててくれてるん?」
A「もちろん。覚えてるよ。だって、私、あの時紫耀に一目惚れしたんだよ。生まれて初めての一目惚れ。」
そう言うと、嬉しそうに私の左手の薬指にはまった指輪を指でなぞりながら、うなじにキスを。
A「んっ…。」
紫耀「知らんかった…」
A「言ってないもん。」
紫耀「嬉しい…」
またうなじから首元へキスをされる。
A「んっ。あっ、やめて…」
紫耀「まだ、話終わってないから、待ってな?」
そう言いながら、またキスを。意地悪…。
A「話って何?んっ…、んっ。」
紫耀「あー、うん。あのね…。フゥー。ちょっと待って?あー、うん!あのね、Aとあの日会う少し前からね、いつも同じ夢を見てた。それが、俺とAと、小さい女の子で手を繋いで幸せそうに歩いている夢。いつも同じ夢。それを見て、泣きながら目が覚めたりもしてた。目が覚めると、それはそれで、Aに会ってみたくて、胸が苦しくて、完全に恋焦がれてたんよ。Aが出ているテレビ見ても、雑誌を見ても、何だか知らないけどんどん胸が苦しくなって、涙が出て、好きだー!って叫んでたり…。周りからは完全にヤバいヤツだって思われてたと思う。…俺、気持ち悪いよね?ストーカーみたいなんだよ実は。」
話すのを躊躇いながら、でも、話さなきゃと言う感じが凄くて、どんな話なのかちょっと怖い気もした。
でも、聞いてみると、素敵な話しだった。
出会う前から、夢で見て、恋焦がれてくれてたなんて…
嬉しいに決まってるじゃない!
気持ち悪くなんかないし、ストーカーでもないよ。
きっと、運命の神様がグズグズしている私たちの背中をおしてくれたんだよ。
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作者名:ひろみ | 作成日時:2018年11月8日 12時