平然を装う ページ24
数日後、
お昼休みに紫耀から電話が来た。
昨日も電話があっていたけれど、
予定ではなかったけど、
凛と会う事になったから、
掛け直してもいなかった。
A「ごめん、電話出ていい？」
百合子ちゃんにそう言って、
お店から出ると、
電話に出た。
A「…もしもし？」
紫耀「ごめん、今、まずかった？」
A「ううん、大丈夫。」
紫耀「そっか、良かった。ねぇ、今日俺さ、早く終われそうなんだよね。…会いたい。会える？」
電話の向こうの紫耀は、
小声で、いつもよりも低くて…
なんだか胸が苦しくなるほどだった。
きっと昨日、私が電話に出なかったから…
それなのに、
昨日の事は責める事もしない紫耀。
ごめんね…
私も会いたい…
A「…うん」
紫耀「嬉しい…。良かった…、あー、マジでよかった…。じゃあ、いつもの所に迎え行くね。」
電話を終え、
席に戻った。
すると、
百合子「…どうかした？」
A「ううん。何故？」
必死に取り繕ってみるけど、
百合子ちゃんには何でもバレちゃってるのかな…
百合子「ねぇ、ごめん、聞いてもいい？」
A「ん？何？」
必死に平然を装う。
百合子「凛君と上手くいってないの？」
突然確信をつくようなその質問に、
A「……。」
言葉が出なかった。
百合子「海星君が言ってたの。凛がなんか元気ないって。Aちゃんとなんかあったっぽいって。」
A「…凛が？」
百合子「なんか、凛君があまりにも元気が無かったから、海星君が問いただしたらしいの。そうしたら、こんなに好きになって、付き合ってるのに、…色々難しいな。って、そんな事言ったらしくて。それ以上何も言わないから、よく分からないんだけど、Aちゃんから何か聞いてない？って聞かれたの…。ねぇ、何かあったの？」
A「私が悪いの…ごめんね。」
ただそれしか言えなかった…
それ以上何も言えるはずもなかった…
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 577人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ジャニーズ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ひろみ
| 作成日時：2021年8月7日 1時
