その１０ ページ27
「やれやれ……銀時の言う通り、ボンボンというのは、本当に手のかかるモンだな」
月が叢雲に隠れた夜。菫は心地よい夜風を感じながら、城内を歩く。遠くからは何やら大砲の音やら騒ぐ音がするが、菫はわかっているかの様に、全く気にしなかった。
雲隠れしたものの、幽かに鈍い光を見せる月に菫はふとそよ姫に毎回聞かされた昔話を思い出す。
「傾城·鈴蘭ねぇ。
本当、報われないお姫様だよ。やはりシンデレラ·ストーリーというのは現実では有り得ないって事だよな。」
そう静かに呟きながら、菫は歩き続けた。池に映る自分を見つめながらも、静かにヒールの音を鳴らして行灯の焔を追う。
「……おやおや。こんな所に迷い込んだ鴉の大衆が。」
すると、いつの間にか黒い集団に囲まれていた菫。辺りが薄暗かったせいか、相手の顔は解らない。
だが、菫は知っていた。
「……あの"奈落"の方々が、幕府の犬であるこの私に何か用でしょうか?」
そうとぼける菫に、一人の男が歩いてきて、菫に返す。
「この期に及んでしらばっくれるつもりか?
―――"鬼姫"。」
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勇者の人(プロフ) - マリンさん» マリン様、コメントありがとうございます!!応援もとても嬉しいです(*^^)それから、マリン様の作品を失礼ながらも拝見して頂いたのですが、面白かったです!!(もしできたら、続き書いて頂けませんかね?笑)まあそれはそうと、これからもこんな作品をよろしくお願いします! (2019年9月22日 22時) (
レス) id: 0ba614db75 (このIDを非表示/違反報告)
マリン(プロフ) - コメント失礼します 一国傾城篇お疲れ様でした! 毎話楽しみにしております これからも無理しない範囲で頑張ってください 応援しています!! (2019年9月22日 17時) (レス) id: c00051a8e1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：勇者の人 | 作成日時：2019年9月9日 11時
