その１７ ページ24
屯所を出ると、外は雨が降っていた。
銀時(………クソ、やっちまった。
菫の仇を取るどころか、地位や彼女の部下の士気まで下げてしまった。こんなんじゃ結局元に戻っても、菫の人生は……)
近くの路地裏で座り込み、後悔する銀時。
雨が彼の、いや彼女の頬を濡らしていた．．．それは自分の失敗を嘲笑うかの如く。
今頃、菫は神楽達と楽しい一日を過ごしているのだろうか。
そう夢うつつに浮かべながら、静かに目を閉じた。
「オイ、夢でも見て現実逃避するつもりか、フジ…
いや、今は万事屋と言った方がいいか。」
銀時「え……おま、お前は!!なんでここに……」
目を開けると、そこには傘をさした土方の姿が。
土方「フジはいつも普段は俺達に対して敬語だからな、おかしいと思ったんだ。それにあの女中との喧嘩の最中、他人の様に自分の事を言っていた。
あそこまでフジを庇うのは、お前しか居ねェと思ってな………しかしまさか本当に入れ替わったとは………」
銀時「そうか………わかってくれんのならありがてェ。」
土方「あの様子だと女中がなんか気に触ることでも言ったのか?」
銀時「んなチャチなモンじゃねェよ…
…いいか、あの女は菫を殺そうとしていた。俺の場合はただの不注意で事故ったが、菫の場合は狙われてたんだ、アイツに。沖田君の側に近づくには女であった菫の存在が邪魔だった、だから彼女だけに車が突っ込んできたんだ。」
冷静にそう説明すると、土方も非常時だと言うことに気づいたのか、わかりやすく焦り始めた。
土方「何!?クソ、だとしたら俺達も危ねえじゃねーか!!菫は今どこにいるんだ?!」
銀時「わからねェ…」
土方「よし、まあそんな事は後ででもいいだろう。とりあえず誤解を解かねーとな……」
銀時「あァ……なんとか、やってみる。」
そう意気込む銀時の姿を見て、土方はふと呟いた。
土方「………そういうとこは、お前らホントそっくりだよな」
銀時「あー?」
土方「アイツ……お前の弟弟子だったんだってな。白夜叉の隣に居れば、そりゃ強くなるよな……
何故か人並み以上に、な。」
銀時「……オイ。菫に手ェ出すなよ?」
土方「………冗談に決まってんだろ。そもそも、俺が自分の上官なんかに出せる訳ねェよ」
そう土方が笑うと、銀時もまたフッと笑った。
そして彼等は、大切な人を殺しかけた女を迎え撃ちに、屯所へと戻るのだった…
- 金 運: ★☆☆☆☆
- 恋愛運: ★★★☆☆
- 健康運: ★★★★★
- 全体運: ★★★☆☆
ラッキーカラー
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勇者の人(プロフ) - suzupattyoさん» Suzupattyo様、無事エラーを見つけることができました！見落としてましたね、本当に申し訳ございません。ご指摘ありがとうございました！ (2021年1月29日 6時) (
レス) id: 129f1d665e (このIDを非表示/違反報告)
勇者の人(プロフ) - suzupattyoさん» おっと、見落としてましたか！大変失礼しました、どこのページが教えていただけませんでしょうか？ (2021年1月27日 1時) (レス) id: 0ba614db75 (このIDを非表示/違反報告)
suzupattyo(プロフ) - スーって変えられないですか？？ (2021年1月27日 1時) (レス) id: f486038d7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：勇者の人 | 作成日時：2019年7月22日 4時
