11話 ページ11
(北 side)
今日は雑誌の撮影！
藤ヶ谷にあえるんです♪
ってことで、宣言どおり今日から藤ヶ谷を落としに行きま〜す！
しっかりご飯食べて、髪型整えて…。
きいて！？今日は早起きできたんだよ！やっぱ人を想う心ってこうも人を変えるものなんだな♪
この通りいつもより気合い入ってるし、ちっと早めに楽屋入りしようかな。
―数時間後―
北「おはよ〜…ってまだ誰も来てねえよな♪」
そう言って楽屋の奥へと進むと…
玉「俺、ガヤのこと好きです。俺と、付き合ってください!!」
ま、まって？頭の整理追いついてないよ？
藤「マジ!?俺もずっと好きだった！ぜひよろしく！」
いや…まじかよ…
北「ッ…」
思わず出てしまった泣き声に２人は気づいてしまった。
藤「北山？」
北「ご、ごめんな(笑)ちょっと飲みもんかって来るわ」
言い訳もそこそこに楽屋を飛び出した。
だって、今日からって…今日からだったのに！どうしてっ…！
北「ウウッ…ウッ…うわああああん」
情けないけど、誰かに見られたら…って気持ちとは裏腹に涙は止まることを知らなかった。
時間は過ぎていくばかり、ついには泣き崩れて座り込んでしまった。
どのくらい泣き続けたのだろうか、暖かいものに包まれた。
二「ミツ…？」
ずっと一緒にすごしてきたメンバーの声。
顔なんて見なくても誰かなんてすぐわかる。
北「ニカッッ…」
二「いいよ、我慢しなくて」
その言葉から伝わるやさしさに、止まりかけていた涙はまた溢れ出した。
ニカに抱きしめられ、だいぶ元気付けられた。
俺の気持ちは変わらない。これまでよりも燃えてきた。
こんなところで諦めるなんて俺じゃねえ。
たまには悪いけど、俺はわずかな確率にかけてみせる！
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作者名：せり | 作成日時：2017年3月31日 10時
