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藍沢side
〈準備はいいか?〉
〈準備よし!〉
〈視程確認!〉
〈視程良し!〉
〈少し、動かします!〉
〈ゆっくり上げ!ゆっくり上げ!〉
レスキューが瓦礫を動かした途端、
機械からVTを知らせる音が鳴り響く。
藍沢「・・・除細動」
冴島「っ・・・はい!」
大切な仲間を・・・俺が救う。
*
冴島「血圧54です!!」
冴島の言葉を聞くと同時に、横峯からの無線が入った。
横峯『藍沢先生!左の血胸です。ドレーン入れましたが出血続いてます』
藍沢「開胸して出血点探せ。」
冴島「血圧下がってます・・・!!」
横峯の方に指示を出し終え、
藤川の治療に専念する。
・・・血圧は上がってきた。
藍沢「右大腿の動静脈をクランプしよう。・・・クラッシュシンドロームだ。
瓦礫を退けて血流が再開した時に、残列して脚に溜まった毒素が心臓に廻ったら、またVTに入る。
次は蘇生できるか分からない・・・。
切開セットくれ」
冴島「はい・・・!」
自分の腕を。
仲間を。
・・・藤川を。
全てを信じ、右大腿を開いた。
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作者名:なつ | 作成日時:2017年9月18日 22時