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事故から数時間。
緋山先生や白石先生が解放され、
現場の混乱もほぼほぼ収束した。

「あと何人ですか？」

〈あと、緑の患者が4人。全員搬送先も決まっています。
あとは･･･〉

「藤川先生･･･うちの医師ですね、」

耕作と藤川先生の話をし、消防隊長に問うた時だった。

〈30代男性、赤タグ患者、臨時へリポートに到着します〉

シーバーから、患者情報が入ってくる。

───────･･･藤川先生だ

振り返ると、一台の白車が目の前を横切る。
それは停ると、間髪を入れずに扉が開いた。

藤川先生、冴島さん、
そして──────私の愛する人。

誰1人欠けずに、ここまで帰ってきてくれた。

こみ上げる涙を堪え、
緋山先生、白石先生と藤川先生に駆け寄る。

「おか･･･えり。」

緋山「ここでくたばられちゃ困るからね」

白石「藤川先生は不死身だよ～？」

思い思いの言葉を藤川先生にかける。
そして、彼は私に言葉を投げかけた。

藍沢「瀉血･･･いい案だ。俺も迷っていたがお前の意見を聞いて決心できた。
A、お前は最高の医者だ。」

いつもよりも素敵な笑顔で微笑んだ彼。

彼は、最後に小さく呟いた。

“ 超えなきゃいけないのは、俺の方だな･･･ ”

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