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藍沢side





藤川の大腿の血流を止めて1時間半以上経った時。






〈エアジャッキきました!作業再開します!〉






待ち続けたレスキューの救助が再開した。

それと同時に、PHSから彼女の声が聞こえる。







『耕作?今どんな状況?』

藍沢「今から救出活動再開だ。右大腿の血流を止めてもう1時間半以上経つが・・・」

『救出にはどのくらいかかるの?』




彼女に聞かれたことをそのままレスキューに聞くと、20分から30分と返ってくる。

つまりそれは───藤川の脚がもたないということで。





藍沢「聞こえたか?・・・翔北まで運んでいたら時間が無い。・・・お前ならどうする」









昔、尊敬する先生の腕をこいつらの前で切ったことがあった。
二度と、そんなことはしたくない。







『わたしなら・・・遮断を静脈だけにして、動脈は再開させる。動脈の血液は捨てる。』

藍沢「瀉血か・・・そうしよう。」

『リスクは伴うけど・・・脚を切らない為ならこれしかない』

藍沢「そうだな・・・ありがとう。」

『・・・絶対救ってね』







彼女とのやり取りを終え、冴島に再度確認をした。

ナースであり、藤川の大切な人である冴島なら
きっと正しい判断をしてくれるはずだ。





藍沢「冴島、瀉血する。」

冴島「でも血圧も下がって・・・・・・!」

藍沢「確かに、Aが言ったようにリスクはある。でも、少しでも血流が戻ればもう1時間くらいは稼げる。
脚を切らなくて済むんだ。
理論上ではいけるはずだ。」

冴島「・・・輸液全開にします!」

藍沢「始めよう。」

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作者名:なつ | 作成日時:2017年9月18日 22時

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