中堂さんの妹。【3年A組】lll

episode85 ページ20

side Hayato.Kai




シャワーを浴びた後、クラス全員で美術室に居た。




やけにハイテンションな兵頭たちを筆頭にこのクラスは今までとは違った雰囲気だ。





Aは、茅野と宇佐美と一緒か。




しばらくしてAは茅野と宇佐美に声をかけて立ち上がった。




「あ、俺も行く」





Aに合わせるように立ち上がったのは里見だった。



そのまま手を引っ張って美術室を出ていく2人。






なんだよそれ。





明らかに機嫌が悪くなる俺に対して光汰や賢は他の話題を話し出すが頭に入ってこない。




10位経って里見とAは別々に戻って来た。






風にでもあたりに行っただけか、と言い聞かせる様にした瞬間、



里見はAと呼んだ。





「俺がそう呼びたかったから。
甲斐だってAって呼んでるしな？」





挑発かよ。





完全に俺へのあてつけ。





その後Aが声をかけてはくれたが素っ気ない態度しか取れない。





イラつきたくねぇから光汰と賢に話し掛けるが里見はAの髪を弄り傍から見たらただのカップルだ。







ムカつく。






「海斗ー、そろそろストップしてくれ」




「はっ？」





海斗……？




なんで下の名前で呼びあってんだよ。







不思議そうな表情をするAとは別に俺と里見は完全に一触即発状態だ。









「ねぇ、なんで2人バチバチしてんの？」





「まじお前アホだろ」





「いや、アホってなんだよ」







「来い！」








「え、ちょっ!?甲斐！！」









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