中堂さんの妹。【3年A組】lll

episode81 ページ16

人は皆最初は未熟で、

生きている私達が出来ることはただ迷うことだけ。




必死に強がったって結局何にもならない。



それに気がついた人は自然に強くなれる。









「吹っ切れた顔してるな中堂」



「えっ？」




「まさかお前らで解決すると思わなかったなぁ〜

お前が1番拗らせてると思ってたからな」




「…先生は見抜いてたの？」




「いくら幼い時に背負いきれないようなものを背負ったってお前の強さは異常だったからなぁ？


お前は誰かに頼ることを学ばなきゃいけなかったんだよ。


まぁ、その突破口を作ったのは紛れもなく甲斐だろうけどな」





シャワーの準備をするから手伝ってくれと言われ先生の所に行けば語られる。





「っ、先生、私強くなれると思う？

不条理な死を止められると思う？」








「あぁ、お前なら大丈夫だ」






「…うん、」





頭を軽く撫でながら先生は優しい表情を向ける。




「先生、」



「ん？どうした？」




「ありがとね。」





「……はぁ、こりゃあいつらこれから大変だろうな？」




「？…どういうことですか？」





「いや、こっちの話」





「どっちですか」





「まあ、早く全員にシャワー行くように伝えてこい。」




「？わかりました」









・









「ツンデレってやつか、中堂」







そんな言葉を先生が言ってたことなんて私は知らない。









・

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