深山先生の妹。

episode04 ページ5

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「今から皆さんには人質になってもらいます」




突如、担任から告げられた非日常的すぎるその言葉。




低レベルな言動を繰り返す面々にとってはこれ以上面白い冗談か。





蔑みを含んだ笑いに包まれる教室の中で



特徴的な笑を浮かべる私は兄と瓜二つかな。





「ぶっきー滑っちゃったね」


「卒業式前だから浮かれちゃったんだよね？

いいよいいよ、そういうぶっきー嫌いじゃないよ？」




笑う者、




「もしかしてさぁ、卒業に関わる大事な事ってこれ？

この為に全員出席するように言ったの？」


「そうだよ

卒業する前にみんなで解決しておきたいことがあってね」


「んだよ、こんなことなら家で寝てりゃよかった」




機嫌を悪くする者、




「アホらしっ、帰んぞ」





「帰らない方がいいんじゃないの？」




「はっ？」




教卓の方にまで歩いていった甲斐君は不機嫌な表情で振り向いた。




「あ、語弊があるかも


帰ろうとしても帰れないと思うよ？」





「意味わかんねぇ」




半ギレ状態で乱雑にドアに手をかける。





「ね、開かない。


だから帰れない」




「ドアは開かないよ

特殊な鍵をかけたから」




忘れていたように後ろから柊先生の声がした。



まぁ、短気な彼がキレない訳もなく、




「さっさとドアを開けろ！」




いや、うるさ。声でけぇよ。




なんて心の中で悪態をついていたら柊先生によって甲斐達はあっという間に倒されていた。






「んー、

まだ状況が飲み込めてないみたいだな？」




その言葉を聞いた瞬間、視線を天井へ向けた。





ﾋﾟｯという機械音がなった後





轟音と共に学校が揺れた。









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