深山先生の妹。

episode12 ページ13

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「景山ちゃんみーっけ

授業始まるよ？」




後を追い、景山ちゃんが居た場所は水泳部の部室




「……深山さん



私と関わらない方がいいよ」




「なんで？」



「私を庇って、酷い目に遭わせたくない！」





「景山ちゃんさ、ドーピングなんてやって無いのにああだこうだ言われるの悔しくないの？



事実じゃないのに？」




「……私の事、信じてくれるの？」




「いや、あんな動画信頼無いって


作ろうと思えば今時誰でも作れるし


それに、クラスメイトからの嫌がらせなんて私には関係ない


くだらないから」





「………深山さん



強いんだね…」





「景山ちゃん、強がんなくていいからね



ヒトは脆い


溜め込みすぎは良くない


休息も必要



はい、糖分補給！



このまま授業サボろっか」





どこからでも出てくる飴玉をひとつ渡せば


恥ずかしそうに受け取り笑顔を見せた。



強そうに見えるけど本当は誰よりも繊細なんだろうなって



この時に初めて知った。









それから、クラスからの彼女に対するいじめは加速していく一方で




まるでそこに彼女が居ない様に扱った。




私が彼女と言葉を交わす度、



一緒に昼食をとる度、



彼女の机の落書きを消す度、




まるでいじめはヒートアップしていくようにすら感じた。





しばらく経って、



大学の推薦入試の為に学業に専念し、学校を離れ、志望校に合格した私が戻った頃には




彼女は帰らぬ人になっていた。









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