男装少女は音駒の１年セッターで、あの人の双子です！マジかthird！

１１８話 ページ23

Aside


及川「また宮城に来る時は連絡してね」

『え、なんでですか』

及川「なんでそんな嫌そうな顔するの!?」


及川さんと岩泉さんに送ってもらい、なんとか乗る予定の新幹線の発車時刻までに駅に着いた。


改札のまでお礼を言って、別れを告げる。



岩泉「影山によろしく伝えておいてくれ」

『了解です。

ついでに会いたいとでも伝えましょうか？』

遠慮しとく、断られた。


及川「いつか試合しよーね」

『もちろんです！』


にっこり笑うと、及川先輩も穏やかに微笑み返してくれた。


『お互い頑張りましょう！』



＊



『んー、少し寝ようかな……』


普段とは違うハードな練習に、毎晩の睡眠では完全に疲れはとれなかった。


合宿の為にも、体は万全な状態にしておきたい。



指定席だったため、周りに気を使う必要はなく、客もあまりいない。


『と、その前に』


大切な事を忘れていた。


ジャージのポケットにしまってあるスマホを取り出し、コミュニケーションアプリを開く。


そこにはバレー部からの通知がたくさん来ていた。

そりゃもう引くくらい。


体験入学に来ている期間中に、通知に気付かなかった訳ではない。


電話がかかって来ていたのも知っていた。


あえて全てスルーしていた。



『心配、してくれてたんだな……』


どの通知も大丈夫か？やどうしたんだ？など心配の気持ちを表す内容。




『ちゃんとお礼言わなきゃだな』



僕は小さく笑って、アプリを閉じた。


そして、目を瞑り、眠くなるのを待った。

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