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128話 ページ33

Aside


何するんですか!?

と赤葦先輩に言おうとした時、僕の隣に座っていた研磨先輩が突然立ち上がった。


孤爪「何してるの?」


あまりにも冷たい声で、僕に言われた訳じゃないのに、ぞわぞわと悪寒がした。

研磨先輩の赤葦先輩を見る目は冷えきっていて、思わず言葉を失う。


そんな研磨先輩に臆する事もなく、赤葦先輩も立ち上がって平然とした様子で言う。


赤葦「何って、ご飯粒取ってあげただけだけど?

それで偶然唇が当たっただけ」

孤爪「は?明らかに故意に唇当てにいってたよね?」


僕を挟んで二人は言い合っていて、なんだか気まずい。


孤爪「大体さっきからAに近い。

赤葦梟谷なんだから、いちいち来ないで」

赤葦「他校と新興を諮っちゃダメなの?

この合宿は交流も兼ねてるんだから、悪い事じゃないよね?」


孤爪「そうは言ってもAとしか全然関わってないよね?

下心見え見えなんだけど。うざいから」



赤葦「それはこっちのセリフ。

いちいち俺とAの事に口出ししないでくれる?

孤爪は関係無いよね?」


孤爪「は?あのさ、」



黒尾「お前ら落ち着けって!」


更にヒートアップしかけた所に黒尾さんが二人の肩に手を置いて二人の距離を離した。


周りを見ると、全員の視線がこちらに集まっていて、目を見開いている。


いつも穏やかな二人がこんな風に言い争っているのだから、そりゃビックリもするだろう。





黒尾「お互い言葉が過ぎるぞ。

俺らは喧嘩する為にここにいる訳じゃない。


一旦冷静になれ」



黒尾さんの言葉に二人は何か言いたげな顔をしていたが口をつぐんだ。



赤葦「すみません。

感情的になり過ぎました」



赤葦先輩は社交辞令のようにそう言って、椅子に座った。


研磨先輩は黙ってお盆を手に持ち、食器を返しに行った。




なんで、こんな事に……。









…………僕のせい、だ。

僕が、二人の事をあやふやにしてるから。




黒尾「A?大丈夫か?」



俯いている僕を心配したのか、黒尾さんがそう声を掛けた。


『大丈夫です』


いつもだったら冗談の一つや二つを交えて答えるのに、何も思い浮かばなかったし、そんな気分にもなれなかった。



箸を取るが、食欲も起きない。


僕はちまちまとお米を食べ、他のおかずは走と優生に食べてもらった。



せっかくの合宿なのに、最悪だ。

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サクラ - Luneさん» ありがとうございます!更新頑張ります!! (2019年7月30日 13時) (レス) id: 9cd941d146 (このIDを非表示/違反報告)
Lune - こういう感じの作品が見たかった..(感動)もう最高すぎです!面白いし、もうなんかとにかく好きです← 更新頑張ってください!応援しております!! (2019年7月27日 23時) (レス) id: 662403215f (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - キラリさん» ありがとうございます!応援に応えられるよう、頑張りますね! (2019年3月27日 7時) (レス) id: 086eed9c24 (このIDを非表示/違反報告)
キラリ(プロフ) - あの......好きです!笑 これからも頑張って下さい!応援してます! (2019年3月26日 3時) (レス) id: 203d4207d9 (このIDを非表示/違反報告)
サクラ - ファンミさん» ありがとうございます!これからもよろしくお願いします! (2019年3月23日 20時) (レス) id: 086eed9c24 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:サクラ | 作成日時:2019年2月16日 16時

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