きっかけ… ページ9
《 ガチャッ…》
A「おじさんただいまぁ〜」
？「何が『ただいま』じゃボケッ！怒」
A「ゲッ！ 何でここに居るのっ？！汗」
店主「たまたま会ってな。笑」
A「そんなっ…汗 ( とうとうバレたか…汗 )」
プンスカしながら目の前で仁王立ちしてるのは…
数年振りに会う私のお兄ちゃん…汗
私は赤ちゃんの時に" 施設から引き取られた子 "
だからお兄ちゃんとは本当の兄妹ではない…
私の苗字でもある" 井上 "も我儘を言って
そのまま使わせてもらってる…
桐山「お前はほんまにっ…
何で俺には何も言わなかってん！怒」
私が実家を出て行ったのは…お兄ちゃんと喧嘩したから…
そう言っても…別に今思えば対したことじゃなかった…
ここに住み込みでバイトするようになったのも…
店主とお兄ちゃんが" ダイビング仲間 "と知ってて…
『お兄ちゃんには言わないで下さい！汗』って
無理言ってここにいさせてもらってたから…
こんなにも早くバレるとはね…汗
桐山「俺の連絡も全部無視するし家には帰っとらんし！
それにここで住み込みでバイトっ？！ 何してんねん！怒」
店主「まぁ、俺としては助かってるかさ？笑」
桐山「てっちゃん甘やかしたらアカンで？！汗」
A「……ギャーギャーうっさいねんっ…！」
桐山「はあ…？」
A「……ほんまのお兄ちゃんちゃうねんし…
もう成人してんねんから放っといてやっ…！」
桐山「……A…」
A「……コンビニ行ってくるっ…」
店主「気を付けてけよ〜？」
桐山「……………。」
……ヤバいヤバいヤバい…最低なこと言っちゃった…汗
血縁関係が無くても…お兄ちゃんは本当の妹のように…
私をずっと可愛がってくれて…お父さん以上に心配性で…
何かあるとすぐに助けてくれたのもお兄ちゃんだったのに…
A「……んぁ〜…アホやうちっ…」
お兄ちゃんってケンカは強いしキレることも多いけど…
ちょっとしたことで泣くような…繊細な心の持ち主で…
触れたら簡単に割れるようなガラスのハートを持ってる…
私の卒業式や成人式ですら…周りが引くほど大号泣してた…
そんな人にあんなこと言って…絶対今も泣いてるよ…
？「……お腹でも痛いんか？笑」
A「……誠也くんっ…」
顔を上げると…スーパーの袋を持った
誠也くんが目の前にいた…
末澤「こないなとこで蹲ってなにしてん？笑」
A「……どーしよぉ〜…泣」
末澤「ちょちょちょ！ ここで泣くなやっ？！汗」
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作者名：鳥子 | 作成日時：2023年3月26日 7時
