時透双子の兄弟の実の姉は………… (ページ35)

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第21話【空気が薄い】ページ35

〜〜狭霧山〜〜

紅葉「(仕掛けがあるわけだ！)」

玄弥「(そういう事か！！)」

ただ山を下りるだけなんて簡単すぎると思った紅葉と玄弥はなんとか落とし穴から這い出たと思った途端にまた何かを引っ掛けてしまった。

紅葉「(あっ！しまった！また・・・・・・！！)」

ガッと紅葉と玄弥の後ろから吊るされた丸太が降ってきてそれで突き飛ばされた。

玄弥「はぁ・・・はぁ・・・！！(な・・・何でこの山は罠だらけなんだァ・・・っ！？)」

紅葉「はぁ・・・はぁ・・・！(まずいまずいまずい！！この調子で罠に掛かっていたら朝までに山を下れない！)」

血の気がひいていく紅葉と玄弥は息が苦しいし息がしづらいと思うくらい肩を上下させながら息切れしてようやく起き上がった。

玄弥「はぁ・・・はぁ・・・(この山は空気は薄いんだ！！)」

紅葉「はぁ・・・はぁ・・・！！(私が住んでいた山よりも遥かに薄い！！)」

だからこんなに息が苦しくてクラクラするんだと紅葉と玄弥は息切れしながらみるみると顔を青ざめた。

玄弥「はぁ・・・はぁ・・・！！(・・・息が苦しくて・・・頭の中がクラクラする・・・・・・！！)」

紅葉「はぁ・・・はぁ・・・(戻れるだろうか・・・・・・失神するかも・・・・・・)」

紅葉と玄弥はそれを堪えて重い足を引きずりながらなんとか歩き出した。

紅葉「はぁ・・・はぁ・・・(いや！戻るんだ！！呼吸を整えて罠の匂いを嗅ぎ分けろ！)」

紅葉は目を閉じてゆっくりと罠の匂いを嗅いでみると人の手で仕掛けられた罠は微かに匂いが違った。

紅葉「(よし！わかる！！わかるぞ！！だがわかったからといってそれを回避出来るかというのは別の問題だ！)」

それからも紅葉と玄弥は上手くかわせるのは数回に一度で幾つもの落とし穴に落ちたり飛んでくる石や丸太に打たれたり撓らせた竹に弾き飛ばされたりで罠に掛かり続けたがそれでも立ち上がって蹌踉めきながら麓を目指して山に下りた。

つづく