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ニコニコはしているものの、数分経った今も言葉を発する素振りを見せずにいる。

隣から感じる異様な視線にまた窺うように目だけを向けると、待っていたかのようにバチッと合う目。

妙に心臓が煩い。
何に怯えてるのか自分でも分からない。


ようやく彼が口を開いたかと思えば、タイミング悪くHRのチャイムが鳴った。

今日はとことんツイてない…。

小さく溜め息を吐いた。






HRが終わり、1限目からダンスレッスン

ダンスは好きだし得意な方だけど、今はそんな気分ではない。かと言ってそれを言い訳に休む訳にもいかない。

憧れのアイドルになる為には辛くても頑張らなくてはならない。
文句を言いたくてもそれは心中にしまって我慢する事が大切だと、私は私に言い聞かせる。


水筒やタオルなど必要な物を準備しているソユの元へ行こうと机に手をつき席を立つと、左腕を掴まれた。

誰かなんて見なくてもわかる。1人しかいない。


『…ジョングク君、離して』
「知りたいでしょ?ヒョン達の正体」


頭より体が先に動いた。
右手で私の腕を掴む手を上からまた掴む。


ヒョン達、という事は少なくともジョングク以外はテヒョンと同類…あるいは違う人種だけど化け物であるかのどちらかなはず。


憎いほどの綺麗な顔で笑うジョングクの目を見ながら言った。




『知りたくないって言ったら嘘になる。けど聞いたら私が死んじゃうかもしれない、狙われるかもしれない。だから昨日の事は無かったことにして、貴方も私に構わないで』


周りに聞こえないようなボリュームで話す。


本心を言ったつもりだ。
けど、何故か彼は上がっていた口角を急に戻し先程までは子犬のようだった瞳も冷たい色に変わっていた。
まるで ふざけるな とでもいうような目に。

私の腕を掴む力が強くなり表情が歪む。



「無かったことに?ハッ、馬鹿じゃないの?あったことは無かったことになんて出来ないんだよ。それにヒョン達もあんたを探してる。

特に1度あんたの血を吸ったテヒョニヒョンは早く探せ、明日までに連れてこなきゃ皆の血吸い尽くすなんて脅してくるし…はあ。とんだ迷惑だよ。

A、あんたの血は他の奴らの血とは違う」



私の血が、他の人と違う?
何可笑しな事言ってるんだろう。
血なんて皆同じでしょ?



敢えて何も言わずに眉を顰めると、腕は掴んだままジョングクも立ち上がった。

驚いて一歩横へ蹌踉(よろ)めく。





「Aの運命もうは決まってる」






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ごんべエ(プロフ) - alexandrite_bbcさん» 有難う御座います !! 頑張ります (^_^) (2017年10月1日 12時) (レス) id: 8f077d12f9 (このIDを非表示/違反報告)
alexandrite_bbc(プロフ) - 更新楽しみに待っております!(*^ω^*) (2017年9月30日 20時) (レス) id: 1a1f2fe310 (このIDを非表示/違反報告)
ごんべエ(プロフ) - ファニさん» 有難う御座います !! 楽しみにしててください (^^) (2017年9月27日 18時) (レス) id: 8f077d12f9 (このIDを非表示/違反報告)
ごんべエ(プロフ) - ゆーかさん» 有難う御座います ! 頑張ります !! (2017年9月27日 18時) (レス) id: 8f077d12f9 (このIDを非表示/違反報告)
ファニ(プロフ) - おもしろいです^^ これからの展開がたのしみー^^ (2017年9月25日 23時) (レス) id: 787a0420f1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ごんべエ | 作成日時:2017年9月16日 16時

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