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あの時の状況を整理しよう。

私はカラ松さんに貰った飲み物を飲もうとしたところを

そう。あの弾は私の手を狙ってた。

起動が逸れたのかもしれない。

おそ松さんを狙うはずが私に当たったのかもしれない。

それでも

「弾丸は…私を、私の手を…」

いや違う。

「私の持っていたペットボトルを狙ったんだ」

つまりはこういうことだ。

「…警告…か。トト子ちゃんが痕跡を見つけられない辺り単独と考えて、ただれいに対してか…はっきりとれいを狙ったのは違和感だな。れいは2度任務を遂行したが、確実に顔を覚えてられているのは片手で数えられる程度だ」
「しかもその中でピンポイントで狙えるような奴とくると…誰も当てはまらない。任務後れいに接触した人間は全て調べ尽くしたけど、特に怪しいのはいなかったしね」

そうだ、なぜ私なのだろうか。

今じゃなくても機会は…

いや、私は外に出る時にはおそ松さん達誰かといた。

今回がチャンスだったのかもしれない。

しかしそれも納得いかない。

手を狙ったということは

ふと、こうなんじゃないかという頭に想像が浮かんだ。

私を、会場に行かせたくなかった?

「…ここで話してもしょうがないわ。ところで、おそ松くんはどんな感じ?」
「今は寝ています。あの激痛に耐えていた反動でしょう。本当に…」

私は車の扉に体を預け寝るおそ松さんの方を見た。

怪我をしていない左手は私の右手を優しく握っていた。

「おそ松くん、れいちゃんのことだいぶ気に入ってるわよね。わざわざ庇ったのもそうだし」

窓の縁に頬杖をつき、どこか遠くを見つめていた。

トト子さんのその行動の裏は、私には分からなかった。

「それは有り得ません」
「…なんで?」
「おそ松さんが守りたいのは、私じゃなくて、私を大切にしてくれるお兄さんのためだから」

あってはいけないことなんだ。

私を守ることに私への意味なんて。

もし、そんな気持ちがどこかでおそ松さんに芽生えてしまえば

きっと、何があっても私を殺せなくなってしまう。

「ばっかみたい。折角贔屓されてるなら利用すればいいのに。なんで?」
「…わかりません。おそ松さんはお兄さんの大事な人で、私の恩人の兄で、最も私を生かすも殺すも自由な人です。欠陥品にそれ以上の理解は難しいでしょう」
「…あっそう。誰よりもトト子を愛してる私からは想像もできないなぁ〜。みんな私を好きになってくれると思ってるし。れいちゃんはなんもないよね」

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作者名:翡翠葛@優杏 | 作成日時:2022年7月22日 20時

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