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「じゃあ今夜。頑張れよ。俺らは待機だから、十四松とトド松とできるだけ一緒に行動しろよ?」
「わかってます」
「ちょっとおそ松くん!女の子の着替え中にドア越しにいちいち話しかけないでよ!」
「ごめんってートト子ちゃん」

今トト子さんにドレスを着せてもらっている。

トト子さんはおそ松さん達の幼馴染だという。

2日前に紹介され、今後パーティーなどに参加する時に着付けをしてくれるらしい。

「どう?きつくない?」
「大丈夫です。ありがとうございます」
「いいのよ。あなた顔それなりに可愛いもの。まぁトト子には敵わないけどね!」
「…そうですね」
「…無愛想なのは直した方がいいと思うけどっと。できた!おそ松くーん、れいちゃんのできたよー」

そういうのと同時にトト子さんが扉を開ける。

振り返ると、いつものようにニコニコと笑うおそ松さんが居た。

「いやぁー!やっぱ赤は目立つよなー!俺のもんみたいでかーわい」
「オレンジと黄色のオーガンジーもいい感じね!れいちゃんって素朴な顔だから、なんでも似合うわね」
「そうなんだよなぁー。あーあ、俺も一緒に行きたいなー」
「おそ松くんはチョロ松くんに仕事押し付けすぎたから、やらないとでしょ」
「あーまじで働きたくねぇ。全部あいつに押し付け続けたいわぁ〜」

おそ松さんはあーと叫んでいる。

「おそ松さんはなぜマフィアになったんですか?」

そう聞くと、トト子さんが眉間にシワを寄せた。

「ちょ…」
「だってお金がっぽり入るし、殺すだけで何億とか手に入るんだぜ?でもそしたら書類仕事ばっかでさぁー、ほんと嫌になっちゃうよねぇー」
「そうなんですか」

トト子さんはなにか納得のいかないような顔をしていた。

「もう着付けしたし、トト子帰る」
「え?待ってよトト子ちゃん!あーれいも着いてきて!今日は車だから」
「はい」

私はおそ松さんの後をついて行った。

玄関まで行くと、十四松さんが待っていた。

おそ松さんはトト子さんを外まで見送った。

「おぉ!れいちゃんちょー綺麗だね」
「ありがとう」
「これならハニトラいけるよ!あ、その前にこれ付けて」

十四松さんから渡されたのは、赤い宝石のようなのがいくつか付いたネックレスだった。

「これは?」
「盗聴器だよ。本当はこれだけで連絡が取り合えたらいいんだけど…さすがに難しくて」
「…連絡取れるものはないの?」
「れいちゃんが付けているイヤリングがそうだよ」

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作者名:翡翠葛@優杏 | 作成日時:2020年4月27日 9時

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