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33th mission ページ34

「えっ…と、それは患者さん

としてではなく、一人の

女性としてってこと……?」




藍沢先生は無言で頷いた。



まさか、藍沢先生がこんな話しするとは

思わなかったから私も動揺が隠せなかった。


それはバーカウンターの中でちゃっかり

聞いていた恒夫ママも同じだった。




恒夫「やだ!恋?!」


「ちょっと、しーっ!黙ってて!!」



思春期の男の子の恋バナを聞いてる気分に

なりそうなところを懸命に抑え、真剣に

悩んでいる藍沢先生の話を聞いた。




「その、女性として気になるって言うのは……

そういうことだよね?」



藍沢「そういうことなんだよな?」



「いや、私が聞いてるんだけどなぁ……」



藍沢「……あぁ。」






藍沢先生の確信した答えだった。


そうか、それで今日難しい顔してたのね。


相手は患者さん、しかももう退院も

決まってるし……

二人が会える時間なんてもう残り少ない。





「藍沢先生はどうしたいの?」



藍沢「わからない。滅多にするもんじゃない、

こういう時どうして良いのか…ましてや

相手は患者だ。」



「うーん、そうだよねぇ……」




こういう話しは緋山先生の方が得意な

気がしたけど、「緋山は面白がるだけだ。」

とかいって遮られた。



「思い切って連絡先聞いちゃえば?」



藍沢「用もないのにそんなことできるのか?」



「できるかできないかは藍沢先生次第だけど、

それに用ならあるでしょ?連絡先だけでも手に

いれることができれば、神山さんが退院しても

会うこともできるじゃない。」



藍沢「……」




私がそう助言すると、また黙ったまま考えて

いるようだった。藍沢先生にはちょっと難しい

問題なんだろうな……あんまりこういう免疫

なさそうだし……



けど彼女の退院はもう迫っている。

行動に移すなら早い方がいい。





「藍沢先生、明日頑張って聞こう!

聞こえは軽いかもしれないけど、

勢いも大事よ!!」





結局この日藍沢先生がどうするかは

答えがでなかった。けど私には何となくわかる。



藍沢先生は神山さんの連絡先を

聞くだろう、と……。

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そーちゃ(プロフ) - りなさん» りなさん、コメントありがとうございます♪とても嬉しいです!!少しずつでも更新していきたいと思いますので、また読みに来てください(*´∀`) (2017年9月25日 19時) (レス) id: dc1e44a66d (このIDを非表示/違反報告)
りな - とても面白くて続き楽しみに待ってます♪更新大変だとは思いますが頑張ってください! (2017年9月24日 11時) (レス) id: 0e9df9ec09 (このIDを非表示/違反報告)
そーちゃ(プロフ) - 蜜柑さん» ご指摘ありがとうございます。チェックを外すのを忘れていました……ありがとうございました! (2017年9月18日 8時) (レス) id: 1963c14c3b (このIDを非表示/違反報告)
蜜柑(プロフ) - 原作がある作品はオリジナル作品は取らないと規定違反になります。 (2017年9月18日 6時) (レス) id: c86d4321b4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:そーちゃ | 作成日時:2017年9月18日 0時

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