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あれから
冴島さんはICUへと運ばれ
藤川先生が、スキマ時間を見つけては
彼女の元へ寄り添っていた



灰谷くんは、というと
まだ万全な状態ではないから休んでいな
という白石先生からの言葉によって
フェローということもあり
自宅に帰っていき
私は帰るのも怠いから
次の日の朝まで仮眠室で休憩をすることにした




...ここ数日、色々あったなぁ、なんて。
翔北の救命に戻ってきてから
気の落ち着いた日なんてほとんど無かった



そんな中でも、
彼といる時間はやっぱり気が休まって。
“あぁ、まだ彼のことが好きなんだな”
って痛感して。





───俺がお前を守るから




もう7年も前の事なのに
昨日の事のように思えてしまうのは何故だろう


大きな手
厚い胸板
冷たい口調
無表情な顔
なんにも変わっていなくて。
変わったことと言えば
茶髪の髪の毛が
真っ黒になったことくらい。



そんな一つ一つの要素に
彼の魅力がたっぷり詰まっていて
好きになるほかなかった。







「.....すき、」






虚しく出たその言葉は
彼に とどくのだろうか＿＿





そんなことを考えながら
深い眠りに落ちた




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