恋 彼らの片思い2

ライバル　おまけ　ハヤト ページ13

「なぁなぁ、ハヤトはたつのどんなとこが好き？」

沢山飲んで食べて。
ご機嫌な丸山くんからイキナリの質問。

「えっ！どんなとこ・・・」
「やって、ハヤトもたつのこと好きなんやろ？」
「は、はい・・・」

俺にそんなこと聞く？
一瞬戸惑ったけど、
丸山くんはキラキラした目で俺を見てる。

「すらっ、としててカッコいいのに」
「うん、うん」
「話してみると面白いし可愛い部分もあって」
「そうそう！」
「ジュニアのこと真剣に見てくれてるとこですかね」
「んふふ！わかる〜！」
「尊敬してます」
「そっかぁ。嬉しっ」

俺が大倉くんのこと好きなのが嬉しい？

「やってぇ。たつ、ステキやもん。
好きになっちゃうの、仕方ないやん」

ふにゃふにゃな笑顔の丸山くんからは
大倉くん、大好きオーラしか出てなくて。

「丸山くん、可愛いっすね」

うっかり口から溢れた言葉は

「せやろ？」

聞き慣れた低い声に拾われた。

「惚れんなよ」

丸山くんを背中からギュっと抱きしめて大倉くんが笑ってる。

「たつ、来てくれたん？」
「さっき連絡したやんか」
「んふ。せやった」

今にもくちびるがひっつきそうな至近距離。
ドラマかマンガのワンシーンみたい。

「ごめんな、りゅうのお守りしてくれたん？」

眉毛下げて申し訳なさそうな大倉くんが俺を見る。
腕はまだ丸山くんに絡まったまま。

「いえ、俺の話聞いていただいてました」
「仲良しになったんよ、ねー！」

腕のなかの丸山くんはすぐにでも蕩けちゃいそう。
盛大に惚気られてるのに、
俺まで嬉しくなっちゃうから不思議。

そっからは親戚のお兄ちゃんふたりに
可愛がられてるみたいな時間をすごした。
沢山食べて沢山笑って。
酔っ払った丸山くんを大倉くんが見守ってる。

大倉くんが御手洗いに立った隙に
丸山くんに聞いてみた。

「丸山くんは大倉くんのどこが好きなんですか？」
「ん？俺？全部」
「えー、ずるいです」
「んふ。やってホンマに全部やもん」
「じゃ、強いて言えば！」
「ん〜。たつに言わん？」
「言いません、って」

ゴショゴショっと丸山くんが俺に耳打ちした答えは

「お尻！つるんとしてキレイやねん。
本人おっきいの気にしてはるからナイショな」

・・・。

大倉くんが戻ってきて
真っ赤な顔(になってたと思う)の俺を見て
きょとんとしてる。

丸山くんがくすくす笑ってる。

俺のライバルは大きくて強くて可愛い人。
お尻がキレイなダンナ様が大好きだ。

キッチンから愛をこめて　まつにぃ→←作者より

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