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ドキドキプレイ ページ22

「湯婆婆様。こちら、ご所望の商品を買って参りました」


千尋とリカさんと私、3人湯婆婆様の書斎の前に並んで立った。あの後美影さんとリカさんが買ってきてくれた商品を出す。湯婆婆様は長い爪先で袋の中からそれを摘みだして、1個1個確認した。


「……よし、いいね。よく間違えずに買ってこられたもんだよ」


湯婆婆様は猫みたいな目をきゅっと細めた。……何もしていない私と千尋は、居心地悪く肩を竦めた。
ごめんね、リカさん。


「御駄賃、あんた達の今月の給料に上乗せしておいたげるよ。行って来たのはリカに千尋に、それと……」


あ、やったお給料上がるんだ。もっとも、全部リカさんのお蔭なんだけど。
机上のメモ用紙を1枚取り、3人の名を書きつけ始めた湯婆婆様が、私の姿を見て目を丸くした。訝しく思っていると、彼女は眉間を寄せてあーっと叫んだ。


「え、どうしたんですか湯婆婆様」
「ちょっ……あんた、もしや未通女じゃなくなったのかい?」
「……かまぼこ?」


どういう意味だ。
不思議に思って訊き返すと、リカさんがそっと耳打ちしてくれた。


「おぼこ、は処女って意味よ」
「しょっ……」


まさかこの場で浮上するとは思ってもいなかった言葉を聞き、驚いて心拍数が早くなった。
待って、何で湯婆婆様がそんなこと知ってるのよ。

ドキドキしながら顔を上げると、湯婆婆様は顔をしかめて溜息を吐いた。


「……困ったね。神々は、純粋な少女の舞を好むんだよ」
「え? それって、つまり」
「あんたを神楽舞、また巫女舞では売り出せなくなる」


目の前が真っ暗になった気がした。息の詰まるような洋装の部屋で、酸素が足りなくなったようにどんどん胸が苦しくなってゆく。

嘘、でしょ。
あんなに頑張って練習したのに。

ハクと愛し合うことがそんなにいけないの?
――わかんない。わかんないわよ。

きゅっと唇を噛む。痛かった。リカさんが気遣うように背中を優しく叩いてくれた。
唇を開こうとした時、湯婆婆様がふと明るい面持ちになった。


「あれ、もしかすると相手はハクかい?」
「え、ちょっと……」


こういう場所でその話題はどうなんですか。ちょっと困ります。それに、多分千尋はハクのこと好きだし……
身じろぎしたが、大切な話だから、と急かされ渋々口を開く。


「そうです」


ハク以外誰がいるっていうんですか。

てか、同僚2人の前で初めての相手を言わされるって何プレイよ、これ。

何十回目のごめんなさい→←「親友」の定義



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設定タグ:千と千尋の神隠し , ハク , カオナシ   
作品ジャンル:恋愛
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美音 - なんだろう…美影さんを内山昂輝さんの声で再生してしまうの… (2022年1月10日 7時) (レス) @page33 id: c6a6e435a8 (このIDを非表示/違反報告)
サリナ(プロフ) - 季紀さん» この書いた作品全てを消して悪女が出る作品を書いてください!m(__)m (2018年4月4日 17時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
ミルキ(プロフ) - 感動しましたので一度この作品の削除(変換)して夢主とハクが結ばれる作品を書いてくださいませんか?お願いしますm(__)m (2018年3月28日 10時) (レス) id: 1722f61193 (このIDを非表示/違反報告)
季紀(プロフ) - 紫蘭さん» はい、してます!笑 というかばり白澤様です笑 (2017年1月23日 9時) (レス) id: e2d49320a9 (このIDを非表示/違反報告)
紫蘭(プロフ) - 間違いだったらすみません……。白澤様がどうして『鬼灯の冷徹』の白澤様にしか見えません(´;ω;`)← もしかしてモデルにしてますか!? (2017年1月21日 23時) (レス) id: 4fa9a25ace (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:kiki | 作成日時:2014年12月28日 22時

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