君に救いを、己に罰を【wrwrd 】 (ページ4)

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Aside

グルッペンの演説を聞きながら、思考を巡らせる。

グルッペンが転生している……、ということは他の仲間も転生しているのでは？

ただ、今の時点では他の仲間の姿を確認出来ていない。

直接、基地の中に入って確認してみるか？

……でも、全員が転生していたとして俺はその時どうする？

昔の仲間です、って飛び出していっても記憶が無ければ怪しまれて終わりだろう。

だけど、記憶がある可能性もある。

今の俺にはそれを確認する方法はない。

うーん………と、しばらく頭を悩ませる。

そして、とあることを思い付く。

『……こっそり基地の中を見に行って、もし全員が転生していたら、その後は軍に入るなりして近づけば良いのでは？』

こっそり基地の中を見に行くというのが一番難しそうだが、透明化の能力を持っているから全然余裕でいける。

まあ、時間制限はあるが……。

この方法が一番ベストだろうと決めた俺は、演説を終えて軍基地に帰っていくグルッペンを、透明になって追いかけていった。

ちゃんと俺の姿は誰にも見えないようで、基地の門を堂々とくぐっても見張りに何も言われなかった。

300年前なら、能力者が至るところに居たから能力者対策があったが今は無いらしい。

楽だな……とか思っていたら、基地の中に無事に侵入することが出来た。

ここの基地の地図はもちろん把握していない。

さて、ここからどこに行こうか。

とりあえず、目の前のグルッペンに付いていってみよう。

トコトコとグルッペンの後をついていくと、グルッペンは大きな両開きの扉の前で立ち止まる。

そして、バンっと勢いよく扉を開けると堂々と中に入っていった。

俺も続いて中に入っていった。