破局だ破局ー！ ページ6
｢あ！｣
Aは唐突に閃いたように声を上げた。そして、尾形に向かって、上目遣いの涙目で、ひと言いった。
｢A、百之助さんがしいたけを食べないなら────離婚する！｣
｢え?!｣
｢り、離婚?!｣
｢いや、雨宮。お前らまず結婚どころか、婚約すらしてないだろ！｣
｢といってもだ、月島。雨宮さんのご両親は既に、雨宮さんを尾形上等兵に嫁がせる腹積もりだよ。｣
｢そ、そうでしたか。鶴見中尉･･･｣
｢そ、そんな･･･！こ、このしいたけを食べないとAと離婚だなんて･･･！｣
兵士たちのツッコミを他所に、尾形はその発言に酷くショックを受けた。瞬時に涙目になった。それを見ていた兵士たちは、｢やっぱり、可愛い･･･！｣と場違いだと思いつつも、尾形に対してそう感じたのだった。
｢────分かった。俺、しいたけ食べる！だって、ずっとAと一緒にいたいから･･･！｣
｢百之助さん･･･！｣
｢A･･･！｣
｢百之助ーーー!!｣
｢Aーーー!!｣
そういってAと尾形は、人目もはばからずに、見せつけるようにぎゅぎゅーっと抱きしめあった。
(はあ、めんどくさい･･･)
それを、月島以外の兵士たちが微笑ましく見つめていた。
そして───
ぱくぱくぱくぱくもちゃもちゃもちゃ･･･
｢え･･･｣
月島は、あんこう鍋を食べる時さながらに、勢いよく苦手なはずのしいたけを食す尾形に絶句した。
｢百之助さん、おいしい？｣
｢ああ、おいしい！これが美食の神が生み出した産物か･･･｣
｢よくやった。よくやったぞ尾形上等兵！｣
｢うむ。さすが私が認めた男だ。｣
｢やればできるじゃん！｣
｢ﾏ、ﾏｱ､ｽｷｷﾗｲｶﾞﾅｸﾅｯﾃﾖｶﾀﾖｵｶﾞﾀｼﾞｮｳﾄｰﾍｰ･･･｣
月島は、あまりの尾形の変わりようにカタコトで安堵するしかなかった。
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推し尊い(プロフ) - 尾形ちゃんが可愛いすぎるだろ！椎茸食べれたの偉いぞ尾形ちゃんんん (2021年11月9日 0時) (
レス) id: 83b850b061 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：もふもふ | 作成日時：2019年1月15日 4時
