追 憶。【不死川実弥】

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＿＿日曜日










『 実際に見るとすっごいふわふわしてるんだね 』





ネコを抱え、綿菓子みたいにふわりと甘く笑う.
あぁ、可愛い. 圧倒的優勝.



昔と何一つ変わらないその笑み.
俺もまたその顔に弱いのも変わっちゃいねェ.





「 このカフェ探してくれてありがとなァ 」


『 ううん、大丈夫. ネコちゃんに会いたいのもあって… 』





颯瀬さんが探してくれたペット可のカフェ.
犬連れがほとんどで、ネコを連れているのは見受けられねェが.










『 そ、そういえば…、不死川くんのアイコンって…柴犬の子ども？ 』


「 ん、実家で飼ってる. 」





弟たちがお袋のスマホで撮ったのが毎日のように送られてくる.
おかげでカメラロールはそれでいっぱいだ.





『 そうなんだ……、いいなぁ 』


「 犬派かィ？ 」


『 犬派…というよりは、柴犬が好きでさ… 』





そういえば、颯瀬さんのアイコンは柴犬のキャラクターだったな.
内心、ある意味お揃いだとか思ってたのはここだけの話.





『 名前…、なんていうの？ 』


「 あずきだァ. この写真じゃちょっと分かりにくいんだが、
若干、赤茶色混じってんだァ」




毛の色もあるが、前世でもシバの子どもを飼っていたから
無意識のうちにそう呼んでいた.





『 あずき……、』





「 写真みるかィ？ 」


『 い、いいの…？ 』


「 おう、いっぱい保存してあるからよォ 」





カメラロールを開き、あずき専用フォルダをタップする.
家に来たばかりのころから、直近のものまで揃っている.





『 可愛い〜！ 』





いや、お前の方が可愛い.
その笑顔で俺は(前世で)灰になりかけた時あるからな.





あずきの写真を眺める顔を俺はひたすらガン見してた.





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