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一歩半、足を引く。
守りはいらない。武具などなくても拳がある。
とてつもなく久し振りだけれど、やはりやろうとすれば体は覚えているもので。
肩を引いて素早くしゃがみ間合いに入り…そのまま、鳩尾に一発。
反応する暇がないよう連撃を意識する。攻撃は最大の防御なんてトチ狂った兵法を自慢気に話していたかつての友が頭をよぎるが…きっと、やっぱお前も似たようなもんじゃねえか、なんて言われるのだろうけれど。
伊「な、立花!??」
上「ッ…」
髪を引かれて、叩きつけられる。

『あー、やっぱり、駄目かぁ…』
戦慣れせず鍛えてすらいないこの身体はあまりにも弱く、奇襲でなんとか、しかしそこからがあまりにも弱かった。脆弱すぎる筋力ではどれほど打ち込もうと威力などたかが知れている。
これがジャージたちであれば、まだ勝機はあったかもしれないが…不良のトップが集まる特進クラス、その中でもトップに数えられる徳川くんにはダメージなどほぼゼロに等しい…カに刺されたようなものなのだろう。
『…私の大切なお友達を…これ以上、傷つけるな!』
徳「A…お前は変わらんなァ!!!」
っ、かわら、ない?
彼は、私を知っている?
いや、彼にあの頃の記憶はない。だって、あるのなら…
『ッうるさい、なぁ!お前など知らん!!!』
そう叫んだとき、急に世界が揺れた。
視界が狭まり、貧血を起こしているのだと気づいた。
あ、ヤバい。

「立花!」
「Aちゃん!いかん!死んでまうで!!」
「もうやめろ!」
『っ、私はまだ!』
「A。…このうつけが。」
『…あ…
と、の?』
違う。彼は、ちがう。
…信長くんの声で正気に戻った。
そして、徳川くんは自分の席へと戻っていった
信玄くんも、松葉杖を持って教室から出て行ってしまった。

豊「旗印戦でもないんのに、こんなん…」
『そ、の…申し訳…
明智くん、怪我は、』
明「だ、大丈夫だよ。あ、その…さっき、庇ってくれて、ありがとう。…う、嬉しかった。」
『…ごめんなさい。私が余計なことを…』
上「余計かどうかは、明智や武田が決めることだろう?」
『それは…』
豊「あー!あかん!ちゃう!!ちゃうで、Aちゃん!俺等はそないなことが言いたい訳とちゃう!」
み「そうです!
もっと!自分を大事にしてくださいませ!」
『…あ、えーっと、その…』
「ほら、保健室、行くよ?」
『な、いえ、私は全然元気で、むしろピンピンしていまして!』
織「…うつけが…」
『…行かせてもらいます!』

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オタくん(プロフ) - 凄くおもろいです!更新楽しみにしてます! (8月7日 20時) (レス) @page49 id: 487a14ebf8 (このIDを非表示/違反報告)
みずのえ(プロフ) - ありがとうございます〜頑張りますね、! (2022年10月27日 23時) (レス) id: 07361828e7 (このIDを非表示/違反報告)
みお(プロフ) - すごく面白いです!更新楽しみにしています!! (2022年10月26日 0時) (レス) @page29 id: 06fabb07b9 (このIDを非表示/違反報告)
みずのえ(プロフ) - …かもです…本編の性格と大幅に変えてしまっているかもで本当に申し訳ないです… (2022年10月24日 7時) (レス) id: 07361828e7 (このIDを非表示/違反報告)
クロノト(プロフ) - ヤンデレ来たかこれ? (2022年10月20日 19時) (レス) id: 3be08e9739 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みずのえ | 作成日時:2022年10月13日 22時

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