83、危機感 ページ4
『あのー……ヒソカさーん。そろそろどいてくれませんか？』
「♣︎」
未だ自動販売機とヒソカさんに挟まれてる私はヒソカさんにそう言った
ヒソカさんは相変わらずの笑顔だ。聞いてないなこれ。
以前発明した一振りすればクシャミが5分は止まらなくなるコショウでもかけてみようか、とポシェットをゴソゴソしていると上から声が降ってきた
「Aはもう少し危機感を持った方がいいよ❤︎」
『へ？何言ってるんですか。私、ハンター試験を受けた時から命の危機にたくさん晒されてますよ』
だから危機感とかめっちゃ持ってますよ！
そう言って親指を立てると、ヒソカさんは私の指を笑顔で掴むとあらぬ方向に曲げ始めた
『いたたたたた、いった！ちょ、今怒るポイントありましたか！？』
「あった❤︎」
『ぎゃああああ！折れるぅううう！！』
更に力を込められて曲げられた私の指がギシギシと悲鳴をあげる
数秒後、パッと指が離されて私は片手で指を抑えて悶えた
「イルミの婚約者として紹介されたんだって？」
『指が！私の指がぁ！！って、え？……あぁ、そういえばそんなことありましたね』
なんでヒソカさんがそんなこと知ってるんですか？
そう聞こうとして上を見ると、ヒソカさんの金色の目と目が合った。表情は笑顔だが目が笑っていない
「イルミが本気でAを手に入れようとしたら簡単にできるんだよ？」
『そりゃ……そうですけど』
でもイルミさんは婚約者としての口実を作って、お母様からのお見合い攻撃から逃れるのが目的だったんだし
私にもすぐ興味を失うだろうし
「それにボクも」
「本気を出せば簡単にAを手に入れられる」
ギシッ……
自販機がヒソカさんの重みで揺れる
前を向くとヒソカさんの顔が鼻先にあった
「もう一度警告する❤︎」
スルリとヒソカさんの手が頬に触れた
「もっと危機感を持ちなよ」
そうしないと
「ボクがキミを連れ去ってしまうから」
ヒソカさんは動けずにいる私のおでこにキスを落として、そのまま去っていった
“危機感”
(無防備な果実)
(あぁ、今すぐにでも食べてしまおうか)
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ナオミ(プロフ) - 7年経って愛を叫びます (2022年8月20日 22時) (
レス) @page32 id: 835501e0e8 (このIDを非表示/違反報告)
あのね - 私も乗って2年経った今愛を叫ばせて下さいありがとうございます作者様大好きです。 (2022年2月20日 0時) (レス) id: 453c535205 (このIDを非表示/違反報告)
春(プロフ) - すごい五年経った今愛を叫ばせてください大好きです (2020年2月8日 17時) (レス) id: 9f43f80fe7 (このIDを非表示/違反報告)
亜美(プロフ) - Mizさん» ありがとうございます！！光栄でございます(*ﾟ▽ﾟ*) (2016年10月23日 17時) (レス) id: e1e6319445 (このIDを非表示/違反報告)
Miz(プロフ) - ほんと面白い！笑 (2016年10月17日 19時) (レス) id: 05c76846ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜美
| 作成日時：2015年5月2日 10時
