93、暴走族のたまり場 ページ15
「フェイタン、それは何だ」
頭上から第三者の声がして顔を上げる。見るとオールバックでおでこに十字架のマークをつけた男が本を片手にこっちを見下ろしていた
ていうか、“それ”扱いするなよ。私は人間だ
「ワタシの下僕ね」
「そうか」
そう言うと男は本に目線を戻した。
……え、会話終了？もっと他に突っ込むべき所あるでしょ？
『なんで下僕っていうくくりをそんなすんなりと受け入れられるんだよ！本人ですらまだ受け入れてないのに！』
「安心するね。そのうち慣れる」
『慣れちゃ駄目でしょうが！！』
なんでここの人達はすんなりと下僕制度を受け入れるんだよ
私が駄々こねてるみたいじゃないか
はぁ、と頭を抱えて座り込むと横の方から聞いたことのある声が聞こえた
「……おい！お前、よく見たらAじゃねぇか！」
『え？……あっ！！』
横を見るとそこに立っていたのは金髪の眉なしオールバック……彼は______
『あなたは、スフィンクスさん！！』
「おーし俺の名前完璧忘れてんな。上等だコラ」
『いたたたたたたた！』
一瞬で私の目の前にスフィンクスさんが現れたと思ったら、頭を掴まれて持ち上げられた
『ちょ、首もげる！思い出した思い出した！ヤンキーAさんでしたよね！！……ってぎゃぁあああああ！！締め付け強くなったぁああ！！』
頭を締め付けられすぎてクラクラしてきたところで、黒ずくめのお兄さんがスフィンクスさんを蹴ってくれたおかげで私は解放された
だけどもうちょっと優しく解放して欲しかった。顔面から地面に落っこちたんだが。鼻折れてないか？これ
「フィン。お前、ワタシの下僕に何してるか」
「顔見知りになったのはこっちが先だ。ま、安心しろよ。別に俺は下僕なんかいらねぇしな」
『ねぇ、泣いていい？』
いらないとか言われたら傷つくんだけど。
私、自分で言うのもなんだけど超便利だよ。一家に一台欲しいドラ◯もん的な存在だと思う
あれ、そういえばフィンクスさんは何でこんな所にいるんだろ？
もしかして
『あ、ここって暴走族のたまり場でしたか』
「お前、まだ俺がヤンキーだと思ってんのかよ！！」
“暴走族のたまり場”
(それなら今ここにいる人たちみんな強そうってことにも納得できるね)
(さて、どうやって逃げようかな)
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ナオミ(プロフ) - 7年経って愛を叫びます (2022年8月20日 22時) (
レス) @page32 id: 835501e0e8 (このIDを非表示/違反報告)
あのね - 私も乗って2年経った今愛を叫ばせて下さいありがとうございます作者様大好きです。 (2022年2月20日 0時) (レス) id: 453c535205 (このIDを非表示/違反報告)
春(プロフ) - すごい五年経った今愛を叫ばせてください大好きです (2020年2月8日 17時) (レス) id: 9f43f80fe7 (このIDを非表示/違反報告)
亜美(プロフ) - Mizさん» ありがとうございます！！光栄でございます(*ﾟ▽ﾟ*) (2016年10月23日 17時) (レス) id: e1e6319445 (このIDを非表示/違反報告)
Miz(プロフ) - ほんと面白い！笑 (2016年10月17日 19時) (レス) id: 05c76846ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亜美
| 作成日時：2015年5月2日 10時
