94、取り合い ページ16
「なんだ、フィンクスと顔見知りだったのか。何処で会ったんだ?」
フィンクスさんにそう問うのは、さっき私を下僕に認定した黒髪オールバック。あの人、将来絶対はげると思う
『天空闘技場ですね』
「ほぉ、あのヒソカが気に入っている場所か」
……え、この人ヒソカさんと親しいの?もしかしてマブダチとか?何それウケる
『黒髪オールバックさん、ヒソカさんの友達なんですか?』
「クロロ=ルシルフルだ。」
間髪入れずにそう返ってきた。下僕扱いされてる私に比べたら黒髪オールバックなんてあだ名まだマシでしょう?
ルシフルルね。覚えたよ。あれ?ルシフルルでいいんだっけ?
『まぁ、いいや。ルシフルルさん、なんか権限ありそうですよね。私をこの黒ずくめの男から解放してお家に返してください』
「ルシルフルだ。それに帰すかどうかは所有者であるフェイタンが決めることだ」
チッ……ルシフルルさんの薄情者め。そのまま生え際5センチ後退してしまえ
……っていうか
『ちょっと!!所有者って言われるとなんか私“モノ”みたいじゃないですか!』
「“モノ”じゃないね。“下僕”ね」
『もっと嫌だ!!』
下僕はご主人様に仕えるんだもんね。そうだよね、モノのような扱いだよね
…………人間に戻りたいなぁ
そう、ぼんやり考えていると突然明るい笑い声が響いた
「あはははっ!君、面白いね!」
声の方を向くと、金髪の爽やかなお兄さんが立っていた。この人も暴走族のメンバーか。見えないな
「フェイタンの下僕なんてやめて俺の下僕になりなよ」
『あ、下僕ってことは変わらないんですね!』
なんだよ、こいつら下僕大好きか。そして私は下僕扱いから抜け出せないのか
「シャル、こいつ私のモノね。やらないよ」
「へぇ、フェイタンがそんなに固執するなんて珍しいじゃん。もっと興味湧いてきちゃった」
金髪爽やか青年はそう言うとにっこり笑った。対照的に黒ずくめの男の眉間にはシワが刻まれる
やめて、私のために争わないで!
争わなくていいから解放して!
「ねぇ、君もどうせ下僕になるなら優しいご主人様の方がいいでしょ?」
「お前、ワタシから離れるいうか?許さないよ」
両者に挟まれて私は思った
こんなに嬉しくない取り合いは初めてだね!
“取り合い”
(なんて嬉しくない萌えシチュエーション)
(下僕取り合い合戦はじまりました)
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ナオミ(プロフ) - 7年経って愛を叫びます (2022年8月20日 22時) (レス) @page32 id: 835501e0e8 (このIDを非表示/違反報告)
あのね - 私も乗って2年経った今愛を叫ばせて下さいありがとうございます作者様大好きです。 (2022年2月20日 0時) (レス) id: 453c535205 (このIDを非表示/違反報告)
春(プロフ) - すごい五年経った今愛を叫ばせてください大好きです (2020年2月8日 17時) (レス) id: 9f43f80fe7 (このIDを非表示/違反報告)
亜美(プロフ) - Mizさん» ありがとうございます!!光栄でございます(*゚▽゚*) (2016年10月23日 17時) (レス) id: e1e6319445 (このIDを非表示/違反報告)
Miz(プロフ) - ほんと面白い!笑 (2016年10月17日 19時) (レス) id: 05c76846ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:亜美 | 作成日時:2015年5月2日 10時