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第7松 ページ8

買いだめしておいた猫缶を開けて、皿にいれる。
いつもなら猫缶を缶のまま置くだけだけど、
さすがにそれはできなかった。

Aはいま、俺のパーカーを着たままイスに座って足をぶらぶらさせている。





「…これでいい?」
「ごはんー!」





皿を渡すと、猫の時のように顔を突っ込もうとした。
けれど皿は小さくて顔が入らない。
Aは頭にハテナマークを浮かべて、じっと俺の顔を見た。






「いちまつ!」
「…待ってて」
「うん!!」






…初めて【いちまつ】と【ごはん】以外の言葉を発したな。
スプーンを持って行ってやると、それを手に持って顔を左右に動かした。
使い方、わかるわけないよな。






「…こうやるんだよ」





Aの手に自分の手を添えて、スプーンを持たせる。
そのまま一口分の猫缶を掬って、口にもっていく。
あむ、と効果音が出るくらいの食べ方。





「…わかった?」
「うん!いちまつ!おいしい!」
「……っ、」





もぐもぐと噛んで、飲み込んだ後に
Aが俺の顔を見てから笑顔で言った。
それはもう、すごく笑顔で。






「…なら、よかったけど」





食べ方を習得したAは、早速食べ始めた。
そして3分後には完食。
食べ終わった皿を俺のほうに向けてきた。





「ごはんおわり!」





…これも、Aだ。
Aはいつも、食べ終わった猫缶を咥えて俺のところい持っていく。
そしてにゃーと鳴いて、すり寄ってくる。






「ん。…いまからどうするの」
「?」






皿を受け取って、流しに置く。
そしてなんとなく話しかけたけど、またAは頭にハテナマークを浮かべいる。





会話を成立させるには、まだまだ時間がかかりそうだ。







「なぁ見たか?あの一松が人に世話やいてるぜ」
「いやだからあの子は猫で…、えっ猫なの?」
「猫かわいーー!俺も触りたい!」
「一松兄さんも女の子の扱いできるんじゃ〜ん?」







とりあえず、隠れてみていたこいつらを蹴散らしてから
Aを抱き上げて、寝室へ向かった。

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ピエロ - ヤバい。この一言に尽きます。 (2016年1月31日 14時) (レス) id: f72c683019 (このIDを非表示/違反報告)
Rei ☆ ミ - ヤバッ!!猫耳夢主とかチョー↑萌える (2016年1月15日 23時) (レス) id: 55b3e272b5 (このIDを非表示/違反報告)
無音 - おいしい( (2016年1月6日 2時) (レス) id: 274463ee26 (このIDを非表示/違反報告)
カノLOVEにこにー - え、めちゃくちゃ神作( ・_・ )更新頑張ってください!! (2016年1月5日 9時) (レス) id: 694daa01c3 (このIDを非表示/違反報告)
ゆきっち - わぁああああ////一松ヤバイです大好き!!トド松も好きだぁ〜!更新頑張って下さい! (2016年1月5日 1時) (レス) id: ee1b30da71 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:せいや | 作成日時:2015年11月15日 15時

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