ハチ

4 隆二 ページ4

臣が"ハチの叫び声が聞こえる"って言うから来てみれば、男2人がハチの前に立って何か言っていた。

ハチは体を硬直させて、ガタガタと震えている。

『おい、何やってんだテメーら！』

ス2「いやあの、今から撮影するのでここから移動してもらえないかお願いを…。」

ハチの様子を見る限り、ただお願いされただけじゃないことはすぐにわかった。

『あ？それだけじゃねーだろ！？』

剛典「申し訳ありません。無理やり立たせようとしてしまって…。本当に申し訳ありません！」

やっぱりだ。
おそらく無理やり立たせようとしたのは謝ってるヤツじゃなくて、その隣のヤツだな。

『テメーふざけんなよ！』

俺がそいつに掴みかかったところで臣からストップがかかる。

臣「隆二！ハチの前ではやめとけ！怯えてんだろーが。…………ハチ、大丈夫だからな？お前はここにいていいんだから気にするな。」

ハチは小さく頷く。

『とにかくコイツはここから動かねーから。まだ何か文句あるんなら俺が相手してやるよ。』

剛典「いえ、こっちの勝手な都合で彼女に怖い思いをさせてすいませんでした。」

ス2「岩田さん、いいんですか？何なら警察に…。」

『呼びたきゃ呼べよ。その前にテメーら全員潰すから。』

警察なんて何の役にも立たねーっつーの(笑)

ハチ「もういいよ…。大丈夫だから…。」

臣「ハチが大丈夫だって言ってるんだし、それぐらいにしとけ。」

ったく、テレビか何か知らねーけど、ホントムカつくわ。人を下に見やがって何様だよ。

『次コイツに何かしたら、グループ総出でお前らを潰してやるから覚えとけ！』

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