お人好し彼女は愛されます

絶対に守ってみせるから 後編 ページ20

二郎side


『フラれちゃったの…』

じゃ…あれは紅白だったんだ

『他には好きな子が居るからって…』

「ちょっと殴りに行ってくる」

『や､やめて…二郎君』

「Aを泣かせたんだ。絶てぇ許さねぇ」

『本当にそれはダメだって…‼』



「本当にやんなくていいのか？1発くらい殴った方がいいと思うけどな」

『そういう考えはやめようね。二郎君』

「二郎」

『ん？』

「二郎でいい。君付けとかやめろよ」


Aには名前で呼ばれたい


『失恋ってこんな感じなんだね…辛くて苦しいよ』

「……」

『……』

「A」

『何？二郎』

「ｯ…」


Aに名前で呼ばれる破壊力がやばい

ただでさえドキドキしてんのにさらにドキドキする


「お､俺が言うのもなんだけど…いつまでも泣くなよ…笑ってた方がいいと思うぜ」

『…そうだね。うん､ありがとう。二郎』


Aが笑う

初めて見たかも･･･すげぇ可愛いな

この笑顔をずっと傍で守っていきたいと思う

まだ互いに知らない所がある

少しづつAと関わって知っていきたい


「今からどっか遊びに行こうぜ」

『うん!!』


絶対に守ってみせるから

いつか､この思いを伝えたい

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