castle～かとう編～ (ページ6)

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注意：♡さん出ます。

この路地だっけ、、？

「Aちゃん！？」

路地へ曲がろうとした時、
大きなサングラスをした小柄な男性に
呼び止められた。

「…祐也さん！？」

「やっぱり！何してるの？一人？」

サングラスを外してニカッと笑う顔に
少し元気をもらった。

彼が、この近くのタワマンに住む知人。

私に指輪を嵌めた後輩のサッカーの先輩で、
綺麗な金髪のイケメン。

「前に連れて行っていただいたお店に
行こうかと思って…。」

「ご飯まだなの！？てか、こっちじゃないよ？」

「え。違いましたっけ。」

「ふは。送ろっか。あ！一緒に行っていい？」

「祐也さん、予定は？」

「コンビニ行ってただけだから。
一人で食べるより誰かと食べた方がよくない？」

「良いんですか？」

「もちろん！じゃあ行こー！」

とサラッと私の手を取って歩き出した。

なぜ手を繋いだのかは疑問だったけど、
振り解く理由もないのでそのままにした。

きっと彼には大した理由は無い。

サッカーの試合を観に行った時も、
集まった女の子の頭をポンポンしたり
肩や腰に手を回して写真を撮ったりしていた。

特に男女で差をつけることなく、
誰にでもスキンシップをする。

何者なのかは知らないけれど、
そういう人だということは知っている。

『犯罪者とか危ない人ではないですよ』

という後輩の言葉をただ信じているだけだけど、
身の危機を感じた事はないし
変な勧誘も今のところはされてないから、
今のままで良いかと思っていた。