107 _upset. ページ24
_ Remus side.
_
3日後の会合とやらにこうして参加している今日。
ウィーズリー家の面々はこの休暇期間中はブラック邸に移住することになったようだった
近々、マグルのご実家で生活中のハーマイオニーも呼ばれるとかで、モリーは家族がまた増えると張り切っていた
今日に限って雲ひとつない晴天なのは気がかりだ。
日の光を苦手とするAは、自身の正体を隠すために無理してこれに参加している
一期からの戦友でもあるエルファイアスとたわいもない話をしながら、横目に彼の様子を窺う
「この真夏に！
どうしてそんな暑苦しい格好してるわけ？！」
「紫外線アレルギーなんだよ文句あんのか」
奇抜な髪色の女性がAにつっかかっている
彼女はシリウスの親戚にあたるらしいが、アラスターの下で訓練を受けた優秀な闇祓いだそうだ
「見てるこっちまで暑苦しいのよ！」
「じゃあ見んなっ」
なんだか可愛らしい喧嘩を繰り広げてるからもう少し放っておこうかと思ったが、やはり日に照らされて辛そうだ
適当に話を切り上げて、面倒そうに言い合いを続ける彼のところへ向かった
_
_
「ハロルド・ボスウェルは今も、
獄中であなたを呼んでいる。
会いに行ってみては？」
「.....そんなやつ知らない」
「...私の記憶違いだったようで、失礼」
遠目に見ていただけだが、さっきまでの雰囲気とは随分違っているように思う。
聞いたこともない名前だったが、Aはそれが誰だか知っている反応だった
あまり良い関係ではなさそうだ
不可抗力ではあったが、若干盗み聞きをしてしまった感が否めなくてすぐに話しかけられなかった。
何を思ったのか、ふらりと後ずさった彼の体が私にぶつかる
「ッ！......リーマス、」
「、やあ、....お話し中だったかな...」
そんなの見ればわかるのに何を言ってるんだ私は。
動揺して咄嗟に変な返しをしてしまった
「話はもう済んだところだ。
トンクス、向こうで呼ばれてる」
そう言って2人はアラスターの方へと歩いていった
残されたAはどこか気まずそうに私から目を逸らしている。
「....大丈夫かい？」
「...日避けが居なくて死にそうだよ」
「それは悪かったね」
腕を組んだ彼は梟みたいに体を縮めて、私の影に収まりに寄ってきた。
反射的に抱き締めそうになったが、すぐに冷静になって拳を握って堪えた
_
_
108 _training.→←106 _fellowship.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 117人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：yamanarashi | 作成日時：2021年1月10日 19時
